支援者なくとも、自閉っ子は育つ
支援者なくとも、自閉っ子は育つ 親子でラクになる34のヒント こより
自閉っ子のお母さんの体験記です
いろんな角度からの本を読みましたが
親御さんの考えや取り組み方はまた違った目線からの発想が詰まっています
トマトはトマトとして育て、メロンはメロンとして育てるという発想はわかったような顔をしていても難しいもの
「普通」というものに縛られた発想だと
ついつい他人と同じようなことができないと焦ったり悩んだりするもの
私個人の考えなんですが…
私はフツウに高校も出て、フツウに大学も出ましたが
それなのにできないことがたくさんあります
三角関数なんて全く覚えていませんし
「フレミングの左手の法則」なんて言葉しか知りません
人は「普通」というけれどできないことが山ほどあります
それなのに大きな顔で社会を渡っているのは
なんとか仕事もできるし生活ができるからです
これは定型発達でもそうでない人たちも同じように思うのです
できることはできるし、できないことはできない
ならばできないことを嘆くよりも
できることを伸ばす方が可能性が広がるように思います
人は誰だって発達してます
その方法論や通り道が異なっても発達すればいいんですよ
そういった点で筆者の様々な角度からお子さんを見る
そんなフレキシブルな考え方がお子さんの発達を促したと考えていいと思います
「個人の体験談にすぎないので、確たる科学的根拠ある有用な情報はありません。」
そんなブックレビューもお見受けしましたが当たり前の話じゃないですか?
自閉っ子ならずとも一人一人特性が違うわけですから
それでいいと思うんですよ
むしろ個々の体験談をそのまま当てはめようとするより
筆者が何を考えどういう工夫をしたかを参考にすべきです
自閉っ子を伸ばすための「ハウトゥー」なんてアテにならないと思います
筆者のお子さんを見る目は舌を巻くばかり
こういう部分こそがいろんな可能性を引き出し
当てはめては試行錯誤してより良い方法が見つかるのじゃないかと思う次第です
「母親のカン」というフレーズがありましたが
あれはしっかりとお子さんを見ようとされているからこその「洞察力」ではないかと感じました
そういった視点がなくよくわからないと、見えないと無難に様子見するのは当たり前かもしれません
そこにすがっても発達は望めないのが「制度」の限界
ならば母親が自分でという心の強さにも感動しました
皆さんが筆者や筆者のお子さんのようになれるとは思いません
それはそれぞれの親御さんとお子さんの中で
オリジナルのものを構築していくしかないのですから…
そのためのヒントになるべき一冊です
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