« スピードに生きる | トップページ | 大阪城ホール »

2017/05/16

間違った動き

今、武道系の身体操法に関する本を読んでいます
その中で人間は「地球上唯一、身体の使い方を間違える動物」というくだりがありました
確かにそういう雰囲気はありますよね

人間は身体の動きだけではなく
身体の機能においても間違うことがしばしばありますし
能力の面を見ても犬ほど鼻が利かないし
渡り鳥と比べると私なんかかわいそうなほど方向音痴ですし
第六感も利きません

こういう考え方をすれば人間ってすごく劣っているようにも思えます
それでも地球上でこれだけ我が物顔で生きているのは
動きを間違えてもたいして問題なく過ごせる環境にあるからなんでしょうね

人間は服を着ます
だから体温調節は服でもできるし
屋内だと冷暖房で調節できるから
人間本体の体温調節機能は低下してるんじゃないかと感じています
体温調節の間違いで体調を崩す人は多いですからね

歩くのだって走るのだって間違えたってそんなに大きな問題は起こりません
走り方を間違えると当然速度は出ません
でも人間は天敵から逃げる必要もないし
獲物の動物を全力疾走で追いかける必要もないから
効率的な走り方ができなくても死ぬことはありません

靴を履きなれたせいで足の指の使い方が下手な人がけっこういます
それでも死にはしませんからね
ある意味野生の動物でなくてよかったかもしれません

以前読んだ本で「野生のゴリラは人間よりも元気」だということを前提に書かれた健康法を見たことがあります
おそらくそういうデータをとったのではなく
筆者の想像で書かれたものだと思います

これはどういうことかといえば
人間は病気になっても医者や薬、あるいは手術まであるわけで
病気になってもすぐに命を落とすわけではないということ
野生の動物は病気になっても頼れるものは自然治癒のみ
病気が治らなければ死んでしまいます
あるいは食料を獲れないと飢え死にします
だから野生のゴリラは元気というよりも
元気でないゴリラは生き残れないといった方が
同じ想像でも事実に近いんじゃないでしょうか?

結局文明というものは生きるのに好都合だということ
身体の使い方を間違えても死にはしませんし
病気になってもすぐ死ぬとは限らないし
走るのが遅くても天敵に食われずにすむわけで

安易に自然界の動物と比較して
どちらかがいいとか悪いとかの問題じゃなく
いい面もあれば悪い面もある

そのうえで本来の身体の正しい使い方を知って
より元気により効率的に生きて動ければ
なおよいということではないでしょうか?

|

« スピードに生きる | トップページ | 大阪城ホール »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« スピードに生きる | トップページ | 大阪城ホール »