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2016/10/05

肩こりの黒幕? 小胸筋

肩こりに関係する筋肉ってかなりの数があるのですが
意外に見過ごされがちなのが小胸筋

Img029
(画像:動きの解剖学Ⅰより)

上の画像にある通り烏口突起から第3~第5肋骨と肋軟骨の連結部に付着しています
烏口突起(うこうとっき)とは肩甲骨の上の方なんですが
この小胸筋が拘縮すると背中にある肩甲骨が
前側に引っ張られます

そうなると肩の位置が本来より前にでます
そして上部肋骨にも付着することから
肋骨が引き上げられ猫背の姿勢になってしまいます
実際には小胸筋が単独で拘縮することはありませんが
便宜上小胸筋に絞ってお話を進めます

猫背になり肩が前に出た姿勢って
典型的に肩こりになりやすい姿勢なんですが
肩甲骨が外転すると僧帽筋や菱形筋・肩甲挙筋が引っ張られる状態になり
受動的に疲弊し肩こりが生じます

長時間事務仕事をしていると腕を支えるために
この小胸筋も働きますが
いずれ小胸筋がオーバーワークになり硬くなります
そこから肩こりのメカニズムが生まれるケースがかなり多いのです

面白いものでデスクワークをしていて肩が凝りそうになってきたら
両手を上に挙げて胸を反らす動きを無意識にしてしまいます
これこそが縮んだ小胸筋にストレッチをかける動作です
本人は小胸筋がこっているという認識はなくても
身体自身はよくわかってて伸ばそうとします

だから肩こりの予防法としては
腕を大きく回す運動を習慣づけることが一番です


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