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2016/10/13

意識を内側に向ける

今ごろの季節になると
初めて来院される方の多くがぎっくり腰になります
「腰痛館」という名前をつけたので
腰痛の方が他所よりは多いだろうと思いますが
それにしても10月と11月になると
その頻度が高くなってきます

あるとき突然に腰が動けなくなって
激しい痛みがでるのが世間ではぎっくり腰と呼ばれますが
実はぎっくり腰になる前から相当状態が悪く
本人がそれに気づいていないことがほとんど

で、痛くなってから慌てて来られるのですが
もし事前にその悪い状態を認識していたら
上手く回避することも可能ですし
自分でいい状態に戻すことも可能です
だからぎっくり腰の問題点は自分の身体の状態を認識していないことにあります

これは何もぎっくり腰だけの問題ではなく
多くの疾病や痛みに対して当てはまるとも言えます
風邪でもウィルスに冒されたのが原因ではありますが
ウィルスの侵入や増殖をやすやすと許してしまった身体にあるとも言えます

寝不足が続いていたとか疲労がたまっていたとか
身体が弱っているタイミングでウィルスにやられたから
風邪をひいてしまったのかもしれません

普段の生活で私たちの周りには
いろんな人がいていろんな出来事があって
それらに対し意識を集中させることで上手くこなすことができ
仕事が上手くいったり、トラブルを回避することができます
だから私たちは自然と意識を外側に向ける習慣がつき
知らず知らずのうちに自分の身体の内側に
意識を向けることを忘れてしまうのかもしれません

それでも健康な状態で日々の生活ができるのだから
余計に身体の内側に意識を受ける必然性が乏しくなるのもわかります

ところが年に何度かは体調が悪くなることくらい誰しもあるのですが
それでも薬を飲んで休んでいるうちにいつしか治ってしまいます

問題なのは自分が身体が自然治癒力で勝手に治ろうとする能力の限界を超えることがたまにあるんです
また自然に治癒するには長い年月がかかる場合もあり
そんなとき我々が治るお手伝いをした方がより早く治ることもあるのです

でも、一番理想的なのは自分の身体の内側に意識を向ける習慣をつけること
それによりいち早く異変に気付けば対策を早くたてることができます

ヨガにシャバアーサナというポーズがあります
別名「屍のポーズ」と呼ばれますが
ほぼ大の字になって寝転がるだけのポーズ
きわめて簡単なポーズではありますが
長くヨガをやっている人にとっては一番難しいポーズだともいわれています

なぜかといえば寝る瞑想みたいなもので
呼吸を整え精神を落ち着け意識を集中させなければならないからです
私はよくこのポーズをやるのですが
そのとき集中させた意識を身体の内側に向けてきます
様々な血管の動き、身体が熱くなってくる感覚、ひきつった筋肉
内臓の感覚、手の知覚など
寝ながら身体の内側から伝わってくる情報を感じるようにしています

それまで気にもしていなかった器官に意識を向けると
脳がそこの状態を見て適切に扱ってくれるようです
置き去りにされていたところが大事に扱うように変化が起きます

それでも足りなければ
自分で考えて何かのアクションを起こすこともできます

なかなか身体の内側に意識を向けるといっても
一週間や一か月という単位では難しいことなんですが
何年かかけてそれができるようになれば
身体の内側になる様々な部分にもコントロールが可能になるかもしれません

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