原因はひとつ健康の鍵は上部頚椎
原因はひとつ健康の鍵は上部頚椎―"内なる叡智"が身体を癒す!! 高橋 祐一郎
基本、施術で用いる手技はオステオパシーなんですが
なぜかカイロプラクティックの技も若干知ってたりします
私の師匠からオステオパシーを習ったんですが
師匠は元々カイロプラクティックをやっていました
その名残みたいな感じでスラストテクニックもカリキュラムにあったんです
もちろんそんなに練習も勉強もしてませんから
技の精度は初心者に毛が生えた程度のレベル
そんなもん仕事で使えるわけもなく
たまに遊びでやるくらい
そんな私が初めて読んだカイロプラクティックの本です
タイトルの通り上部頸椎だけをみるカイロプラクティック
全身に技をかけるフツウのカイロプラクティックとは違います
「スペシフィック・カイロプラクティック」というそうです
なぜ上部頸椎だけかというとここが自然治癒力を司るからだそうです
この本を読んでみたかったのはその具体的な理由を知りたかったから
以前からそういう理屈は知っていたのですが
私自身に確信が持てるほどしっかりした理由もなく
「なんとなくわかった」という程度だったからです
その点において本書は自然治癒力が上部頸椎に関係するというところからスタートしてあるので
肝心の理由についてはいささか不満が残ります
そのあとの強い決意みたいな雰囲気は十分伝わってくるのですが
「メリックシステム」の説明だけで
脳の機能を詳しく分析しているわけでもないので
納得するには少し説明が弱いかなという印象です
私はカイロプラクターではないのでメリックシステムを前提としているわけではありませんので致し方のないところ
そうそう都合よく私の知りたいことが本に書かれているわけでもありませんし
どちらかといえばこの本自体が一般人向けに書かれたものですから
御大層な理論づけも必要ないのでしょう
ただ私はこういった考え方を否定するつもりもなく
むしろ肯定的に捉え日々の施術でもよくアプローチしています
だからこそより積極的に納得できる理由づけが欲しかったんです
ただ筆者の身体観には納得できる部分も多く
「先天的知能」という概念もまさにその通りだと思います
生まれてから学習した知識は「後天的知能」ということになりますが
いくら勉強してもこれは危うい要素がありますが
誰にも教わることなく生まれながらに身に着けた知能はすごいと思います
病気やケガから治ろうとする方法は誰から教わるでもなく
勝手に身体がそういうふうに作用しますし
食事をすれば勝手に胃が消化して腸が吸収して肝臓が分解して栄養素をつくり
本人が知らないうちに体中にまわします
こんなこと誰にも聞いてないのにやるんですから
人の身体に備わった先天的な知能はスゴイです
そういえば「イネイト」という言葉を聞いたのも久しぶり
その上でスペシフィック・カイロプラクティックは治療ではないとおっしゃるのだから首尾一貫しています
私もよく「一度も治したことがない」と言ってますが
身体が勝手に治してこそ自然治癒力といえるんですから当然のこと
ご自身の仕事に対する哲学もしっかりとお持ちです
まあ、文句も言いましたが
これからも上部頸椎に対するアプローチは続けて
自分自身で確証を得てみたいと思います
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