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2016/07/22

弱点

私たち整体師と名乗る者の多くは国家資格を持ちません
柔道整復師や鍼灸師、理学療法士などはれっきとした国家資格をお持ちです

彼らと我々の決定的な違いは開業するまでの学習内容
国家資格を取るためには国家試験に合格しなければなりません
そのために一定のカリキュラムに従い授業を受け
国家試験に合格して初めて開業への第一歩を踏み出すのです

それに対し我々のような民間療法士は
学校形式のところで学び技術を習得します
ただスゴイ団体もあり
通信教育だけで認定証を出すところもありました
技術の勉強をするのに通信教育だけというのもある意味恐ろしい
極端な話をすれば整体師を名乗るには認定証すら必要ではなく
一冊の本を読んだだけで名乗ることも可能です

玉石混交といえば恰好がいいのですが
それだけ術者のレベルがバラバラ
もちろん国家資格を取られている方でも
それは一つのスタートラインであり
後に優れた治療家になられるか
誰にも相手にされないような治療家になられるかは
国家資格を取った後の努力と経験次第ということになります

ただ我々整体師と異なるのは
スタートのところで一定レベルの学習をされ
その力を認められているという事実です

その中でも一番差を感じるのは身体に対する基本的な勉強のレベル
仮に技術的な知識がすぐれていても
身体のことをあまり知らなくてはマズイです

よく後輩たちにどんな勉強をすればいいかという質問をされましたが
決まって答えたのは徹底的に解剖生理学を勉強するようにアドバイスしました
それだけでは全然足りないのは承知していますが
これが基本中の基本です

よく同業者の方とお話をする機会がありますが
時々感じるのは解剖生理学をあまり勉強してないだろうなということ
こういう勉強は共通認識であるべきなんですが
それを知らない人は独自の言葉を使いたがります

自分たちだけで通用する世界なんでしょうが
他の人には理解できません
それを解剖学的に説明するとどういうことになるかを尋ねてみると
たいてい的を得ない答えが返ってきます
わからないから言い表すことができないのでしょう

時々本を読んで医学的な表現があっても
誤解や勘違いの上に構築された理論だったなんてことに遭遇しました
その気になって本を読んでいたのにいっぺんに興ざめです
その後に出てくるお話もつたない知識の上に構築した危うい理論であることが予想されるからです

身体のことに関しては何年やっても知らないことがいっぱいあります
そこから目を背けて積み上げても砂上の楼閣になる可能性は大
どんなエライ先生でも知らないことなんてたくさんあるはず
そう考えればひとつひとつ訂正したり積み上げていくことが
この仕事を長く続けられるコツなのかもしれません

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