なぜ皮膚はかゆくなるのか
子供のころからあまり皮膚は丈夫な方ではありませんでした
草むらで遊んでは草に触れた皮膚が赤くなりかゆみがとまりません
「不潔にしているからかゆくなる」
そんな風にいわれたりして妙に納得したこともありました
大人になってもちょっとしたきっかけで体中がかゆくなり
掻きむしっているうちに白いカッターシャツに血が滲み
医者に行けばアレルギーだと診断され
ずっと長い間薬のお世話になってたこともあります
たいていの人は経験されたことがあると思いますが
それまで気にならなかったかゆみは
「かゆい」と認識した瞬間から増幅していきます
あとは時間が経つにつれてかゆみを我慢できなくなり
ボリボリと掻きむしり痛くなるまで掻かないと満足感が得られません
そんな「かゆさ」のメカニズムを解き明かしたのが本書です
元々かゆみは虫などの異物が皮膚についたときの感覚で
それを払いのける動作が掻くという行為なんだそうです
そして厄介なのは掻くという行為が快感につながるということ
私が血だらけになりながらも掻くのをやめられなかったのは
痛みという別の感覚が登場するまで治まらないということ
これって自傷行為ですからね
かゆみと心が意外な関係にあるというのも驚き
道理でストレスを感じたりイライラしたりするときに掻きむしったのも納得
名探偵金田一耕助も推理がはかどらないとき頭を掻きむしっていたのもそういうところに原因があったみたいです
あまりネタバレするのもよくありませんが
世間ではかゆみに悩まされている人は少なくありません
かゆみのメカニズムを知り
正しい方法で立ち向かうための本としてお勧めしたい一冊です
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