心と肩こり
昨日「肩こり」というのは局部的なものではなく
肋骨全体から発生するケースが多いというお話しをしました
ところが厄介なのはそれがわかってて
なおかつ弛緩したとしてもすぐに戻るケースが実に多いということ
このパターンでネックになるのが心理的なもの
よくいうところのストレスってやつです
ストレスというのは一種の外部からの攻撃みたいなもので
ストレスを受けた人は本能的に緊張します
そして攻撃に備えます
もしそんなときにボーっとしていて外部からの物理的な力が加わると
骨折・打撲などもケガをしますので
それに備えて筋肉を硬くして鎧の役割をさせます
たいていの場合無意識に力が入りますので
本人さんは力を入れているという認識がありません
ところが反復継続してストレスを受け
そのたびに無意識に筋肉を緊張させていると
常時筋肉が緊張してしまい
果てには本来リラックスすべきタイミングでも
常に筋肉が緊張している状態を続ける人もいます
これが強い力で緊張しているのであれば
そのうちに疲れてしまい
いつまでも緊張し続けることは不可能ですが
何せ本人が緊張していることにさえ気づかない程度の微弱な緊張であれば
長期に及ぶ場合があります
もはやそういう状態になれば緊張を解くことができなくなります
整体を受けて楽になったと思ったのもつかの間
本人さんの意識の外で緊張が続いているのですから
しばらくしたら元に戻るのも当然のこと
問題は無意識であるからこそ力の抜き方がわからないということ
誰だって一度や二度は緊張する場面に遭遇することがあるでしょうが
緊張でガチガチになっているとき
「リラックスして」とアドバイスをされますが
具体的にどうやればリラックスできるのかわかるわけがありません
人間、自分のことをコントロールできると思いがちですが
実際には自分の心さえコントロールできないものです
だからこういう時は時間をかけてまず緊張していることを認識していただき
意識的に緊張を解く練習をしていただきます
ちょっとやそっとでできるはずもないのですが
どこかで一度力を抜くという状態がどんなものか認識していただかないと話になりません
意外に一度リラックスした状態が理解でき
今度は意識的に緊張していただくと
ようやくそのときに緊張している自分とリラックスしている自分の違いが身体でわかります
そうなればしめたものでそこからも時間はかかりますが
自分でコントロール可能になればだいたいいい方向に進みます
施術で強制的に弛緩させ
本人さんの意識を変えていただき
そして運動もしながら少しずつ変えていくようにしています
ちなみに運動強度的にも関節可動域的にも
ラジオ体操が適当な運動じゃないかと思っています
ダイナミックストレッチの要素もありますので結構優れものですよ
ただ長年身体に染みついたクセをとるわけですから
だいたいの方は何年かはかかっています
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