水の流れに
動くことこそ動物のアイデンティティかもしれません
身体の外側から見れば動いていないように見えたとしても
身体の中では脈々と血液は流れ、心臓も動き
細胞組織に至るまで様々な動きがそこにはあります
多くの組織がひしめく身体の中にあって
「動く」ということによる一番の問題点は摩擦かもしれません
異なる組織が異なる動きをすれば物理の法則でいえば摩擦熱が発生します
もし人の身体で摩擦の対策がなされていなければ
摩擦熱や細胞組織のダメージで数分と持たずに死に至るかもしれません
幸いなことに人は体重の60%ほどが水だと言われています
焼く前のフレンチトーストのように牛乳がひたひたのパンみたいなもの
ヨーヨー釣りのヨーヨーみたいに水の周りを薄いゴムで覆っているようなイメージです
だからゴムの代わりの皮膚が傷つくとすぐに水分がにじみ出てきます
体液が人の身体においては滑走性を生み
組織同士の摩擦を防ぐ役割をします
体内には様々な筋肉がひしめくように張り巡らされています
満員電車さながらの隙間のない状況で
それぞれが異なる動きができるのも体液のおかげといっていいでしょう
筋膜滑走という概念がありますが
今、注目の筋膜だって皮膚や筋膜同士との間で滑走が十分にできないところから運動機能の低下が起こります
筋拘縮が起きるメカニズムもいろいろな説明がありますが
滑走性が低下することをスタートラインにあるようです
考えてみればクラニオセイクラルセラピーも体液(CSF)の循環の話になりますし
マイオフィッシャリリースもこうやって考えると体液とのかかわりが重要みたいです
2010年の月刊スポーツメディスンの特集記事のPDFを見つけました
これを読んで福井勉先生の本を買ってから
こういう考え方にシフトしていったんでした
私に大きな影響を与えた一冊でした
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