震災スズメ
5月6日はいわき市にある特別老人養護施設「翠祥園」にお邪魔しました
スマイルアゲインの活動ではいろいろなところを周りますがこちらへは初めての訪問
こちらの施設でも東日本大震災では
大きな被害を受け避難を余儀なくされましたそうです
建物の軒先にあったスズメの巣も落ち
3羽のヒナが地面に叩きつけられ傷を負ったそうです
それを保護し傷が癒えるまで翠祥園さんで世話をされたそうですが
ある日逃がしてやろうと庭に話した途端
狙ってたカラスに襲われ2羽が死んでしまったそうです
残ったこの1羽も逃がしてやるわけにいかなくなり
エサをとる習慣もないことからこのまま鳥かごで
皆さんのペットとして可愛がられていると伺いました
誰が呼んだか「震災スズメ」
そんな名前が付けられているそうです
ここにおられる方たちもすぐそばまで津波が押しよせ
命からがら避難し今日を迎えられたわけですが
ほんのわずかな境界線の差で命を奪われた方もおられれば
命を長らえた方もいらっしゃるというのを体験されたと聞きます
施設の方々もこの雀にいろいろな想いを投影されながら
この施設でお暮しになっておられるようです
お話だけ聞けばなんてことのないエピソードの一つなんでしょうが
震災を実体験された方々が生き残った1羽のスズメをご覧になって
いったい何を思われるのか想像してしまいました
そんなものは所詮経験したことのない人間の空想に過ぎないのですが
単なるシンパシーですまない重たいものを感じずにはいられません
311スマイルアゲインの5年目のスケジュールも
すべて終わり大阪に戻ってきました
この5年間にいろいろなことを経験し
決して大阪にいては知りえないものに触れました
それは断片的なものであることは承知していますが
すべてリアルなものです
また今年もいろいろな経験をし
お話を聞き考えさせられる3日間でした
またお目にかかりたいです
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