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2016/01/14

しゃっくり

横隔膜は私の施術手順の中ではかなり重要視している部位です
ところが横隔膜の緊張を自覚している方はほとんどいらっしゃいません
逆に言えば呼吸という大仕事を担う横隔膜に
感じるほどの異常があれば由々しき事態ということにもなりかねません
施術中に私が感じる横隔膜の緊張は軽微なものだと言えるんでしょう

横隔膜の異常にそれ以外の部位に様々な症状を引き起こすのですが
横隔膜自体の異常を自覚するものとしてはしゃっくりが挙げられます
しゃっくりは横隔膜の痙攣ですが
横隔神経、迷走神経、呼吸中枢神経に対する刺激を受けて
不随意性(自分の意思に基づかない)の痙攣が起き
横隔膜が急に収縮することで声帯が収縮してしまいます
横隔膜が収縮することはすなわち息を吸うことを意味しますが
収縮した声帯を通り急激に息を吸うもんだから「ヒック」とやってしまうわけです

大笑いしたときや過食・飲みすぎ、刺激物の摂取、あるいはタバコも誘因となります
しかし脳腫瘍や腎臓病が原因となるものもあるそうなので
あまり長く続いたりひんぱんにしゃっくりが出る場合なんかは要注意

民間療法で冷たい水を飲んだり驚かせたりすることで治そうとしますが
これらもきっと迷走神経に働きかけているんでしょうね

さすがにしゃっくりで整体を受けに来る人もいませんが
施術中にしゃっくりが出て止まらなくなったとき
横隔膜の解放という技を用いて何度か止めたことがあります
これも迷走神経に対するアプローチなんだろうと解釈しています

しゃっくりというものは突然に起こるものではありますが
実際は横隔膜にいくらかの緊張があって
それをベースに何らかの刺激で誘発するんだろうと思っています

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