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2016/01/18

「医療否定本」に殺されないための48の真実

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「医療否定本」に殺されないための48の真実 長尾 和宏

現代医学といえども万能ではありません
また構造的な問題点もたくさんあります
患者側として不満に思ったり不安に思うことは
いつの世にもありこの先もなくならないでしょう

医師の行う医療以外に代替医療があり
民間療法もその一つです
私自身も民間療法に身を置く人間なんですが
多くの民間療法はその正当性を高らかに主張します
それは自然な姿だと思うのですが
ただ自らの正当性や効果を発信するだけではなく
現代医学の問題点を指摘しそれを大きな論拠とする様には冷ややかな目で見ております
まるで現代医学がダメだから自分たちの行う方法がいいと言わんがばかりの本も多く目にしました
現代医学の問題点はあったとしても
民間療法などにも同じく問題点はあり
他人様の欠点を指摘したところで自分の欠点が帳消しにされるはずもなく
ひとえに商売に結びつけようとするあまり
左様な卑怯な論法を駆使するものがいることを快く思いません

まあ、私の主張はさておき
民間療法から現代医学に対する批判は昔からあったのですが
平成になったころから医者が医療を否定するという本が多く出回るようになりました
私も興味があったのでずいぶん読んだものですが
さすがに医者が自らかかわる医療に対し批判するんだから説得力があります
新谷弘実先生の本はベストセラーになったのも記憶に新しいところです
近藤誠先生はがん治療に対し痛烈な批判をしたものです

身内からの批判は見る見るうちに世間の注目を集め
これをまるごと信仰する人も増えてきたそうです

本書は医療否定本を検証するというスタンスで書かれたものですが
近藤誠先生の
「医者に殺されない47の心得」 に対抗心むき出しのタイトルです

冷静に考えてみれば現代医療の問題点も検証されるべきですが
批判意見に対しても検証が必要です
正直今まで読んできたそういった本の中には
理論だけでデータが全くないものもありました
患者にとって必要なのは理論より結果です
頭の中でこうだろうと考えたことが結果につながらないなんでいくらでもあること
もちろん様々な方法論はそれなりに結果があってこそ信じて提唱されておられるのでしょうが
問題なのはそのパーセンテージ
100人のうち1人に効果があったものを
その部分だけ取り上げてもフェアだとは言えません

…とここまでは私の考えなんですが

本書の優れている点は具体的なケースによって
様々な方法があるということが書かれ
決してどんな場合でもがん治療を受けるなという
紋切り型の主張ではなく
それぞれの場合の方法論が丁寧に書かれているので
とても分かりやすく感じました

こういう本も対決姿勢が明白で感情的なものもありましたが
本書は挑発的なタイトルとは裏腹にとても冷静な分析があり
批判本の正当性が認められるケースまで書かれていました

基本的に医師である筆者自身が
医師による治療だけではなく
本人の生活習慣が重要であることも書かれていますので
病気になったときに誰かに丸投げする患者側の問題点も指摘されています

バランスのいい本です

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