リンパと血液
この業界に入って最初に学んだのは解剖生理学
とはいえ短いカリキュラムの中でほんの数時間程度でしたから
かなり大まかな知識だったんですけど
あまり理系のお勉強が苦手だった私にとってはとても難しいものだと感じました
さて最初のころの授業で教わったのは血液の役割
酸素・栄養素・ホルモンを全身の組織に運ぶ
炭酸ガス・老廃物を排除して運ぶ
免疫機能
体温の平均化
主なものとしてこれらを学びました
それまでまったく医学的知識のなかった私にとって
こんな初歩の初歩ともいえる知識でも感動するには十分なものでした
もっとも難しい話をされたらいきなり落ちこぼれていたでしょう
以来、徐々にではありますが解剖生理学を一番勉強してきたと思います
お医者さんはもちろんのこと柔道整復師や鍼灸師、理学療法士の先生方は
みな国家試験を受けるべくそれ相応のカリキュラムで解剖生理学を勉強されてこられたわけですが
民間療法士の私らにとってこういう知識こそが一番の弱点であり
実にいい加減な知識で開業できてしまうのですから
技術の習得ばかりに走って肝心の身体のことをよく知らないまま
施術することに不安を感じてしまいます
あれから17年になろうとしていますがその不安は未だ消えることはありません
さてさて話をもとに戻しますと
血液のことを勉強しているとちょっと気になることがありました
それは血液はそれぞれの細胞にまで流れていないこと
おかしいですよね
酸素・栄養素・ホルモンを与え
炭酸ガス・老廃物を除去する働きを担うはずの血液が
各組織にまで到達していないのですから不思議です
途中まで血管が走り有線なのに
あるところからwi-fiで無線になっている?
そんな疑問にぶち当たりました
で、調べていくとそのwi-fiの正体がリンパだったのです
血液により運ばれた酸素やタンパク質などの物質は
毛細血管壁を介して間質液へと拡散した後
間質液から組織の細胞へと拡散するということが後にわかって納得
この時初めて血液とリンパの関係性に触れたわけです
世間にはリンパマッサージというものがいろいろありますが
その有用性や効果あるいは血流との関連性においてなるほどと思うこともたくさんありました
またリンパだけを切り離して考えることも無理なようで
循環器系全体から見た捉え方でなければならないこともなんとなくわかってきました
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