応急処置とリハビリ
先日久しぶりに捻挫の方がお見えになりました
来院前に話をしてた時
「捻挫の場合は初期の対応が大事だから病院に行ってほしい」
とお断りしたんですが
聞けば捻挫をしてからもうずいぶん日にちが経つけど治らないとのこと
こういう場合は外果(くるぶし)の骨折や中足骨茎状突起の剥離骨折
あるいは前脛腓靭帯や脛骨と腓骨の骨間膜の断裂も疑わないといけないので
そういう場合は手技療法は役に立ちません
それでもなんとかということで拝見したんですが
まあ、なんとか骨折や靭帯の断裂もなさそうなんで
施術をさせていただきました
結局は周辺組織の癒着や拘縮で
足関節全体が固まった状態でしたので
それを楽にしたら飛び跳ねることができるまでに回復されて一件落着
これは私が上手く施術したというわけではなく
受傷後の処置を全くしなかったのと日数が経ってからのリハビリがなかったことが原因といえます
「軽い捻挫」という認識で全く放置していたのが裏目に出たわけです
私も含めてかもしれませんが
「軽症」と自己判断した場合医者に行く人は少ないでしょう
でも症状によっては初期の対応で早く治癒する場合もあるんです
数か月前に月刊スポーツメディスンに捻挫の特集があり
ずいぶんいろいろなケースがあり
捻挫の対応も難しいものだと感じましたが
やっぱり病院できちっと診てもらったうえで
必要な処置をすることが最短距離で治るということを実感しました
実際上は病院で受診しても後から重症であることが判明するケースもあるくらいですから
自己判断の怖さを感じる次第です
10年以上前にも内反捻挫でギブスをはめ
痛いからといってリハビリをせずギブスを装着したままで2年間過ごした方がとんでもないことになり
ちゃんと歩けるまで数年間かかったケースもありました
痛いから動かせないというのもわからないでもないのですが
2年間も関節を動かさず筋肉もまともに使わないとあっては
廃用性萎縮を起こすのも当然のこと
その痛みは捻挫による痛みではなく
自らが作った別の痛みになっているわけです
「安静」と「動かす」ことは状況によって上手く使い分けないといけないのです
病院にいったからすぐに治るわけでもありませんし
たいそうな処置をしてくれるとも限りませんが
客観的な状況を把握したうえでどう過ごしていくのかの話は聞かせてもらえると思います
薬よりもそっちの方が重要なのかもしれません
整体に来るのは最後の最後でいいと思っています
物理的な損傷が疑われる場合はまず病院で受診なさってください
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