人間の分際
人は今の自分や今の環境を否定することから
成長したり飛躍を遂げたりすることができます
向上心とは現状に甘んじることなくより良き自分を目指すことが原点であり
人類はその積み重ねで進歩してきたというのは動かしがたい事実です
そうやって目標を持つことはいいことなのですが
人生って上を向いて歩くしか道はないのでしょうか?
逆に足元を見つめ自分の立っている場所を
たまには確認するのも新鮮なように思います
自分が立っているところや自分自身を
肯定的に見つめるアプローチも悪いものではないはずです
どちらの生き方がいいという二律背反の考え方に縛られる必要はありません
人生を歩むにおいて複数のアプローチを持つことが
より豊かな人生を歩むためには必要なことかもしれません
『人間の分際』というタイトルも
世間の常識的な発想でイメージすればきっとネガティブなとらえ方になることでしょう
しかし虚心坦懐に自分自身を見つめてみれば
「今」という時間に対し良さを見つけることも可能なように思います
「今の自分も悪くないな」と感じることができたら
ほんの少しだけ幸せを得られるような気がします
そしてそこから見えてくる未来の自分も拓けたものになるかもしれません
がんじがらめになっている人って世間にはたくさんおられますが
自らの考え方ひとつで心のありようがかわるのもわかるような気がします
ブックレビューになっているかどうかわかりませんが
『人間の分際』を読んで得たイメージはこんなところです
脈絡のなさはいいとこどりの編集本なので仕方のないところですが
名言集の中でいくつか感じるところがあればそれでいいと思います
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