誰でもわかる動作分析Ⅱ
ずいぶん以前に買った本ではありますが
数年間放置プレーになっていました
人の動作の前提として「安定」を確保することが先決です
自らの意志である場合を除き、動くことで身体が倒れてしまっては
目的の動作自体が完結することができないばかりか
自らも傷つくおそれがあるからです
荷物を持ち上げてひっくり返るクレーン車なんて危なっかしいこと極まりないですよね
しかも四足歩行の動物とは異なり
二本の足の間に重心をキープしないと倒れてしまいます
人の身体はこういうとき安定を優先します
だから人が動作を起こすときになんらかの工夫をして
安定をキープしようとします
本書は安定を得るための法則性を分類したものです
ホントは第一巻から読んだ方が流れの上からもわかりやすかったんでしょう
でも前書のおさらいからスタートしてくれているので助かりました
動作を起こすとき「主動部分」と「固定部分」に分かれ
動きに対する身体の固定という役割分担があるというところから
第二巻はスタートします
「やじろべいの法則」「反対の法則」「省略の法則」
という3つの法則性が本書の中心的なテーマとなります
ネタバレは控えますが
これらの原則の組み合わせというのが
あらゆる動作の中に隠れているということがわかります
具体的な話として障害により通常の動きができなくなったとしても
その動作においてはこれらの法則に縛られるがゆえに
独特の動きを見せることになります
動きを観察するときこれらの法則をフィルターにすれば
本当の問題点はどこにあるのかも明らかになるようです
重力に抗う人間の動きにまつわる知恵が見えてくる一冊です
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