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2015/09/02

五十肩

Img117
(画像:動きの解剖学Ⅰ)

この世界に入ってきて以来わからないことだらけなのが五十肩
自分でもけっこう勉強したつもりではありますが
自分自身確信をもってこれだといえるものが未だにありません

それもそのはず『五十肩の定義』があるそうなんですが

「五十肩」は、50歳代を中心とした中年以降に、肩関節周囲組織の退行性変化を基盤として明らかな原因なしに発症し、肩関節の痛みと運動障害を認める疾患群

医学の先端でこんなことを言ってるくらいですから
私ごときに解明できるはずもないのはいたしかたないところ

それでも現実五十肩を訴えてお越しになる方が多いもんだから
私の知っていることを総動員して可能性のありそうな箇所にアプローチして対処しています
10年くらい前は「治したことは一度もない」と開き直っていたのですが
少しずつでも知識と経験を積み重ね以前よりは結果も出るようになってきました

さて上の画像を見いていただいても
肩の関節は極めて不安定です
小さな受け皿に大きなボールが乗っているような形状です
ちょうどけん玉に似ていませんか?
逆にそのおかげで動かせる範囲が広くなります
機能と安定性を天秤にかけて機能を優先したといってもいいかもしれません
ただししょっちゅうハズレても困りますので
靭帯や筋肉で幾重にも保護されているため
肩関節の安定性が守られているのです

さっきご紹介した五十肩の定義づけですが
簡単に言うと老化現象で肩関節周辺の筋肉・靭帯・骨などがダメになるということです
そうなると関節内の安定性は怪しくなってきます

具体的なこと挙げておきますと
棘上筋の石灰化、上腕二頭筋長頭腱の炎症、肩峰下滑液包や関節包の癒着などを伴い
肩関節は不安定になっていきます
不安定になった肩関節は肩甲骨と上腕骨をつなぎとめる3種類の関節上腕靭帯のうち
下関節上腕靭帯のたるみを奪い腕が上がらなくなります

他にもいろんなことがいっぱいあるんでしょうが
まだまだわかっていないことがたくさんあるようです

昔だったらカウンターストレインとかマッスルエナジーテクニックなんかで
周辺筋肉の弛緩を図ったものですが
なかなかそれだけでは肩関節全体を取り巻く連鎖的な不安定さが解消されることはありませんでした
数年前からいくつかの技法が使えるようになってきたので
ちょっとは成果も上がるようになりましたが
それでも重篤な場合には困難を極めます

五十肩のメカニズムがもうちょっと解明されたら
もうちょっと違った施術手順もとれるかもしれませんが
とにかく厄介な症状です

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コメント

おはようございます!

興味深い内容です。
やはり肩が痛い時がありますが、今朝起きて
動いていると、左肩が痛い事に気づきました。

寝違い?って事もあったりと、良くなる事も。
NHKの体操を10時前にしているのですが、
あれ、良いですね。

投稿: うさうさ | 2015/09/02 09:34

何といっても普段からあまり使わない部分もあるので
何十年もかかって老化してしまうことが一番の原因だと思います
だから体操とかで毎日いろいろな方向に腕を動かすことは最大の予防策になるでしょう

先ほども五十肩の方がお見えになりました
施術が終わってとても楽なったといわれたのですが
私としてはどれくらいの期間楽な状態が続くか気が気ではありません
難しいものです

投稿: ひろ | 2015/09/02 12:10

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