« 冷やし茶 | トップページ | 神無月 »

2015/09/30

「発熱と食欲不振は最大の医者である」
こんな格言がヨーロッパにはあるそうです
自然治癒力という言葉を我々はよく使いますが
人の身体が自ら治そうとするシステムのなかで
発熱と食欲不振という要素が大きなウェイトを占めます

例えば風邪をひいたとき治すためにウィルスを殺そうとするには
体温を上げてウィルスの生存しづらい環境を作ります
実際それ以外に有効な手立てはなく
ご丁寧に解熱剤で体温を下げてやると
自分自身も楽になる代わりにウィルスも楽になるというわけです
薬がダメというわけではありませんが
風邪を治すための薬というのはどこにもなく
「風邪の諸症状緩和」と使用上の注意書きには書かれています

人の身体が調子を崩すとき往々にして体温が下がるという兆候が見られます
平たく言うと身体が冷えるというやつです
生まれたての赤ん坊が37℃ほどの体温だったのが
いつしか36.5℃くらいになり
中高年になると36℃前半になって
高齢者になれな35℃台にまで下がります
最終、死ぬ直前には34℃くらいになるということをどこかで聞きました

要するに「老い」とは体温が下がることだといってもいいんじゃないかと考えています
逆にいえばそこそこの体温を維持することが若さを保つバロメーターになるでしょう

腰痛館に来られる人の多くは身体が冷えています
原因はさまざまですが
冷えるということはすなわち身体の機能が低下するということ
動きづらい身体で動いているうちに無理がたたってどこかが痛くなる
そんなパターンで来院される方が大半です

施術のバリエーションは個々具体的に違いますが
その前提として血液循環を促進し
温かい身体を取り戻すことも大きな使命だと考えます
身体のエンジンがかかってこそ自然治癒力も動き出すというもの
それこそエンジンがかかっていない車のハンドルを右に切ろうと左に切ろうと
車はどこにもうごきません

施術中に体を触っていると
次第に熱を帯びてくる人がいます
じわっと汗をかき身体が温まってきたことを実感なさるのですが
それこそが私の施術の第一段階の効果というわけです
でもそれこそが健康な普通の身体なわけで
それまでの身体は気づかないまでも冷えて機能が低下した身体だと気づいていただきたい
人は死ねば血流が止まり次第に冷たくなっていきます
どちらかというとそういう方向に近づいていたことに気づかなければいけません

『諸悪の根源は冷えにある』とまで言われている方もいらっしゃいますが
全部が全部でなくても冷えた身体は何が起きるかわからないのは確かなことです

|

« 冷やし茶 | トップページ | 神無月 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 冷やし茶 | トップページ | 神無月 »