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2015/05/13

側頭筋

Gray382
(Wikipediaより)

先日、施術中に頭蓋骨か顔面の筋肉の話が出て
側頭筋が重要であるという説明をしました

側頭筋は咀嚼筋のひとつで下顎を持ち上げたり後方に引く役割を担います
つまり噛み切ることと奥歯ですりつぶすときに使う筋肉です

問題はこの筋肉の走行なんですが
側頭骨の上の方の全面から下顎の前の部分に付着します
こめかみ部分を指で押さえて奥歯をかみしめたら盛り上がるのがわかります

この筋肉が過緊張になると側頭骨だけの問題にとどまらず
側頭鱗から頭頂骨にも影響を及ぼすことがあります
数年前親不知を抜いた時側頭筋に圧痛を感じ
頭頂骨リフトという技法を用いたところ
圧痛は消え翌日も腫れることなく楽になりました

位置関係からも蝶形骨にも影響を及ぼすと考えられるでしょう
私個人の見解としてクラニオセイクラル・セラピーにおいて
蝶形骨・側頭骨・頭頂骨は重要な位置づけをしているのですが
それらに対するクラニオ・セラピーの技法は
実は側頭骨の弛緩を一次的な目的としているのではないかと密かに考えております

咀嚼筋は相互に関連するので
側頭筋だけの緊張というのも考えづらいのですが
これらの筋肉に対するアプローチはクラニオ・セラピーと関連付けて行うことで
さらに効果が上がるのではないかと考えています

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コメント

 こんにちは、鳥取県の吉田歯科医院です。ブログ、拝見していました。
 側頭筋の単独の緊張について感じた事をコメントします。
抜歯をすると止血をします。その時、脱脂綿などを軽く咬んでいたのではないでしょうか?軽く咬んだ時は側頭筋が主に収縮すると言われています。このような場合は咬筋は作用しないと思います。
 そして、咀嚼筋の持続的な緊張は、頭蓋正中縫合などにもに悪影響を与えていると考えています。正中縫合は線維性結合なので、伸展すれば、わずかに離開する可能性があると思います。
 胸鎖乳突筋の緊張はほぼ、弛緩できるようになりました。「噛み過ぎ」と考えで対処しています。よく噛もうとして、噛み過ぎ、咀嚼筋のオーバーロードになり、咀嚼筋の拮抗筋である、胸鎖乳突筋が緊張しているようです。
副神経支配、内臓関連、食道の一部である咀嚼筋と関連していると考えました。
更には、下顎と言う一kgの物体が、速い速度で上顎骨複合体にぶち当たるような食べ方をしていますので、頭蓋は後方に偏位します。一日に数千回です。むち打ちに似ていませんか?歯科むち打ち症という言葉もあるようです。

投稿: | 2015/05/19 22:26

いつも専門家の先生ならではのご意見をありがとうございます
とても興味深いお話ですね

私が左右の親不知を抜いたときは脱脂綿は使われませんでした
しかし1時間を超える治療で咀嚼筋が疲労したとも考えておりました

やはり興味があるのは胸鎖乳突筋のお話ですが
私自身も鰓弓と内臓との関連に焦点を当てて考えておりましたが
逆に噛みすぎという現象について以前ご指摘をいただいてから注目するようになりました

歯科むち打ち症についてはまったく存じ上げませんでしたので調べてみることにします
ありがとうございます

投稿: ひろ | 2015/05/20 07:58

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