人生を拓く怒りの突破力
最近久しぶりに頭にきたことがあり怒りで手が震えました
若いころならカッとなってケンカになったでしょうが
年を取ってからはメリットがなければケンカしても腹が減るだけ
そんな考え方にかわってきました
もし可能であればその環境から離脱すればそれで済むし
長期間不毛な怒りに心を奪われても前に進めません
なぜならば「怒り」という感情はマイナスのものだと考えていたからです
ところが本書では「怒り」を推進力にして前に進もうというのですから面白い
世間では否定的な感情とされている「怒り」のいい部分を見いだす考え方はあるいは画期的です
さすがに禅宗の僧侶でいらっしゃる著者の面目躍如といったところでしょう
そもそも「怒り」と「憎しみ」は似て非なるものというのがポイントかもしれません
怒りにも愛情がこもったものもあります
何でもかんでも怒り狂うことを勧めていらっしゃるのではなく
愛情のこもった人の成長につながる怒りを見極め
それを原動力として成長して行こうというのが本書の主旨なんでしょう
むかしから怒りをバネに育っていった偉人のエピソードも紹介されています
怒り方の指南から練習方法まで紹介されているから至れり尽くせり
先ずは利用できる怒りとそうでないものとの分別ができるようにならないといけませんね
この本の面白いところはスタイル
私は本を読むとき付箋を貼ったりアンダーラインを引いたりしますが
重要な部分にはあらかじめアンダーラインが引かれてあります
学生の時使ってた参考書を思い出しました
禅宗の僧侶が書いた本といえばお堅いイメージはあるでしょうが
今という時代のリアルなお話も交えてわかりやすく書かれています
最後に「坊主バーで怒りのアフタートーク」というのが掲載され
粋なバーでお坊さん二人がぶっちゃけトークをするというノリのよさ
このノリは私らが若いころに流行った「BIG tomorrow」とかの青年向け雑誌のそれ
さすがに私らと同じような世代の著者らしさが出ています
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