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2014/09/04

体重

症状についてよくご相談の電話をいただきます
その中でもどこに行ったらいいかで迷ってらっしゃる方が多いのです
状況によりけりですが、たいていの場合
先ずは病院に行くことをお勧めします
どこがいいとか悪いとかの問題ではなく
一番最初に必要なのはどういう状況になっているかを客観的に知っておく必要があるからです
そのときレントゲンやMRIなどの機器で調べないとわからないこともあり
わけのわからないまま整体にこられることが得策だとは思えないのです
もちろん状況がわかった後来られる方もいらっしゃいます

腰痛や膝痛で病院に行ってよく言われるのは
「少し体重を減らした方がいいですね」というお言葉
物理学的に考えても体重が重い方が腰や膝にかかる負担も大きくなるのは当然のこと
腰にかかる負担を言うと腰椎にかかる荷重は
直立不動で体重の100%
中腰だったり座った状態で150%
悪い姿勢で座れば何と200%

膝にかかる荷重は直立で体重の100%
歩くと300%、階段を上って500%、下りて700%
というから体重の重さと負担の大きさをご理解いただけると思います

ただここでちょっと疑問に思うのは
腰痛や膝痛が体重が重い人の方がなりやすいのであれば
スポーツ選手で鍛え上げられた身体で
そこそこ体重が重い人が腰痛や膝痛になりやすいのかいえば必ずしもそうではありません
彼らの腰痛や膝痛はむしろ体重の問題ではなくオーバーワークの方が原因となります
100kgを超えた力士がみんな腰痛というわけでもありません

逆にお年を召した方で筋肉がやせ細ってしまった方なんかの方が
腰痛や膝痛で悩まされる傾向があります
特に激しい動きをしていないのに
こういう症状になっていくのは
運動不足が原因で身体を支えるという能力が低下し
たいした運動でもないのにやせ細った筋肉がいっぱいいっぱいの状態になり
オーバーワークじゃないのにオーバーワークという事態に陥ります

それと筋肉の量だけのお話だけではなく
意外と重要なのは筋肉の質
硬くなった筋肉はすでにその能力の何割かは落ちています
筋肉は柔らかく可動域いっぱいまで伸びることができてこそその能力をフルに使うことができます
だからこそお相撲さんは大きな身体にもかかわらず柔軟性に富み
あれだけ激しい相撲に耐えられるわけです
筋肉の量だけを求めていたらケガはするし
筋力も発揮できるわけがありません

これはスポーツをしない人でも同じことが言えます
普段からある程度の運動をして
股関節周りを柔軟にしておけば
腰痛や膝痛のリスクは軽減できるはずです
もとより適度な運動をする習慣があればウェートも減るでしょうけどね

「体重を減らしなさい」と病院で言われても
むやみな方法で体重だけを落とせばいいというわけではありません

中には症状が重篤になるとそのための運動ができなくなるケースもありますが
できればそうならないうちにじっくり時間かかけて
取り組んでいただきたいものです

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