« 月刊スポーツメディスン163 | トップページ | 10周年 »

2014/08/06

身体にきく

41pnc04eel_sl500_aa300_
   身体にきく 片山洋次郎

大正から昭和の中頃まで活躍された天才、野口晴哉先生
「整体」という言葉も野口先生が生み出したといわれています
今ではその言葉の意味は広く手技療法全般に使われるようになりました

野口整体はまったく学んではおりませんが
身体に対するお考えは私自身も崇拝しています
中でも「体癖」という身体の分類というか個性を類型化されましたが
これが実にユニークで興味深い発想なんです

古来からヒポクラテスの四体液説や
インドはアーユルベーダーでもトリ・ドーシャというのがあり
3つの体液のバランスで身体を見るという考えがありました
日本においても「体癖」が身体の性格から健康を考えるという方法論があったわけです

現代医学が病気を分析するところから発展していきましたが
古くは身体を分類する発想もあったわけです

私も興味をもって「体癖」を勉強しようとした時期もありましたが
どうも凡庸な私の頭では天才野口晴哉の発想は理解できませんでした
本書はその難しい「体癖」をわかりやすく説明した
いわば入門書という位置づけなんだろうと思います

いきなり登場したのが恋占いのようなテスト
まあ、わかりやすいということにかけては
これほど親切なものもないでしょうね

ちょっと体癖から話はそれますが
私個人も身体にはそれぞれ個性があり
歪んだ骨や骨盤をまっすぐにすれば何でも治るという
単純な発想はしておりません
身体がその個性を活かしつつ適正に機能することが重要で
その方法論として「脱力」というのをテーマとして
いろいろな発想を展開する次第です
そういう点で本書が体癖を活かしのびのびした状態を生み出し
共鳴するような整体術を掲げておられるのには共感します
よく耳にする「エネルギーの通りをよくする」という言葉も
抽象的でわかりにくいのですがこの本の解説では
自らの持つ内側に対する意識と解釈すれば
なんとなくわかるような気がします
大人になればなるほど外側の世界に意識が向き
自分の身体から発するサインを見落としがちですから
それにより本来持っているはずの自己調整能力を
抑制してしまうことも多いはずですから…

介護についてのお話もあり
私にも身につまされることがありました

わかりやすそうでわかりにくい本ではありますが
しっかり読み込めば見えてくるものも多い本だと思います

|

« 月刊スポーツメディスン163 | トップページ | 10周年 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 月刊スポーツメディスン163 | トップページ | 10周年 »