組織の癒着
政治や社会的なお話ではありません
身体の中で起きる癒着のお話です
この間「ブロードマッスル活性術」という本をご紹介しましたが
そのなかで大腿四頭筋とハムストリングの癒着についての記述がありました
私自身の頭の中では昔は筋拘縮が私の施術対象として大部分を占めていましたが
近年組織の癒着をとるという作業も時間をかけてするようになりました
筋膜リリースというアプローチや皮膚の癒着という状態に対するアプローチも取り入れています
だから四頭筋とハムストリングの癒着についての記述には大いに賛同したのです
これら二つの筋肉は股関節と膝関節の伸展・屈曲という正反対の作用をするのですが
これらが癒着すると伸展・屈曲の作用を阻害し
関節稼働域を減少することは明らかです
癒着を起こした筋肉は疲弊し筋拘縮を生むというのも論理必然であり
これらの現象により骨盤帯のごくわずかな運動も阻害し
骨盤から上部に走行する筋肉に緊張を生む
それにより腰痛が起きるという順序になると考えてもいいでしょう
したがって施術において元々の原因となる癒着を取り除くというアプローチも必要であることがわかります
従来私が施していた大腿部のアプローチも
癒着をとるという目的にかなっていたことがこの本を読んで理解できました
話は変わりますが私がヨガに通い出して4年目になります
以前に比べて関節稼働域も大きくなったのですが
いまだに股関節の前屈に関しては硬いままなんです
とりわけ右のハムストリングが硬いことは自覚していますが
これも四頭筋との癒着が原因であるとするならばいろいろなことに納得がいきます
20年ほど前から腰痛に悩み
今ではずいぶんよくなったものの何かあると腰に疲労がたまることもあります
それもこれも右の大腿部の癒着で腰にストレスがかかりやすい環境になっているのであれば
これまでの経緯にも説明がつきます
たまたま大腿部の癒着は私自身に思い当たるフシがあったので
印象に残ったのですが
不活性の部位には組織の癒着が発生することは
全身に言えることなんだろうと思います
これから時間をかけてそういう現象を見つけることは
私の施術について大きな意義があるでしょう
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