座り仕事の人に腰痛が多いわけ
昨日は「立ち仕事の人に腰痛が多いわけ」と題して
立ちっぱなしがどのようなメカニズムで腰痛を引き起こすかを説明しました
しかし「ちょっと待て!座り仕事の人も腰痛が多いぞ」と異論もあるでしょう
タクシーやトラックのドライバー
あるいはパソコンを前にして一日中座りっぱなしの人も腰痛で悩まされます
この図は腰椎にかかる負担を表したものです
直立不動の姿勢で立っているときは体重の100%ですが
座っている時の負担はなんと体重の150%にまで跳ね上がります
立っているより座っている方が楽に感じますが
あれは昨日ご紹介した姿勢筋でも下半身の筋肉が
その負担がなくなりますので楽に感じるはずなんですが
逆に上半身の重量を股関節、膝関節、足関節で逃がすことができなくなります
シートに座ることで坐骨が固定され
体重の負担が一気に腰椎付近に集中するというわけです
ちなみにこの表によると
前かがみの姿勢になればさらに負担が増しますが
身体の中心軸からずれた距離の二乗に比例して負担が増加するということ
座っていてもついつい疲れてくると姿勢が悪くなります
それで楽になったつもりが負担を増加させる結果となるのです
立ち仕事の人、座り仕事の人
それぞれ共通する問題点は
長時間その状態が続くことにより
血行不良を引き起こし
疲労が解消できないという点に大きな問題があります
なかなか仕事ですから
しょっちゅう運動するわけにはいきませんが
せめて仕事が終わってからでも
体操をして筋拘縮を起こした筋肉を
引き延ばしてからお休みになれば
ちょっとはマシになるでしょう
いずれにしても仕事ですから
長時間働き、それを長い年月積み重ねることになります
「ちりも積もれば山となる」といいますが
ほんのわずかずつの疲労が蓄積し
何年か経って筋肉が弱ってきたころ
自分の身体を支えるのに十分な力がなくなってきたころ
腰痛という形で症状が現れます
そうであれば少しの運動でさえ積み重ねれば
腰痛を回避することもできるという理屈になります
この程度でと思うような運動でもゼロよりははるかにマシというのもひとつの真実だと思います
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