オステオパシーアトラス―マニュアルセラピーの理論と実践
「オステオパシーってどんなことをするんですか?」
よくありがちな質問ですがけっこう困る質問です
カイロプラクティックのスラストテクニックのように
世の中に知られているテクニックがあれば説明もしやすいのですが
なにせオステオパシーのテクニックの数も多すぎるほど多く
オステオパシーから派生した手技療法を含めると相当な数になります
私自身もオステオパシーの手技のすべてを使うわけでもなく
ある程度絞られたなかでやってるのが実情
本書は数多い手技の中から代表的なもの13種について解説したものです
意外にそれぞれのテクニックについても詳しい説明がなされていますので
初学者の方にとっては理解しやすく技の数も豊富にあるのでお勧めしたい一冊です
また初学者に毛が生えた生えた程度の私なんかにとっても
知識が整理しやすいので価値のある本だと言えそうです
現場でやっていると使う技とそうでない技の差は激しく
何でもそうですが使わないものは上達もせず
いつしか忘れてしまってたテクニックも少なくありません
そういう点において埋もれてしまっていた技をサルベージし
むかしとは違った視点から活用できそうなのもいくつかありました
もちろんまったく勉強しなかったテクニックもあるので
使えるようになれば技術的な幅も広がりそうです
ダイジェスト版といった位置づけにもかかわらず
理論的な説明やひとつひとつの技の解説も
数多い画像でとてもわかりやすいので
従来の教書よりも親切なスタイルになっていました
テクニックのみならず検査法など基礎的な事項に対する解説もあるので
すごくバランスのいい本だと言えます
テクニックそのものは多くの学者が新しいものを提唱していますが
本書においてはそれらの基礎になった初期のころのがほとんど
新しいテクニックを習得したい人には不向きかもしれませんが
新しいものが正しいというわけでもありません
むしろこういうところからきちっと勉強して
それから新しいものを上乗せした方がよさそうに思います
オステオパシーセラピストなら一度は読んでおきたい本です
値段もこの内容で6300円なら充分納得です
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