首が回らない
このごろ「寝違い」を訴える方が増えています
頸椎の回旋制限といってもいくつかのパターンがあり
説明の仕方も一様ではありません
ただこういった症状にかかわる筋肉の多くは胸郭に付着するものが多く
胸郭との関係性において重要な問題を含む場合が多いということです
私の経験則として症状がある部位の付け根をチェックする習慣が身についていますが
首の付け根といえばやはり肋骨周辺は必ず確認しなければなりません
極端な話で言えば首が回らない原因をたどっていくと
必ず行きつくのは「肋骨の硬さ」
これは決して一本一本の骨の話ではなく
胸郭の弾力性を意味します
胸郭というのはイカリングのごとく肋骨、胸椎、胸骨とで
輪のような形を形成します
関節部分の可動性や肋軟骨の弾力性である程度
動きに融通が利きます
弾力性のある胸郭と言えども
その周りに付着する筋肉が拘縮しては弾力性を阻害します
そして胸郭は大きく開くこともなく
縮こまった状態で動くにとどまります
この緊張は胸郭から頸椎や頭蓋骨に付着する筋肉にさらなる緊張を与え
いつしか頚筋群そのものに緊張が伝わります
そこから首が回らなくなり痛い目を見ます
だから私にとって頚筋群を弛緩するという下準備として
胸郭の柔軟性を回復することが必要になると考えています
このGWはとてもお天気がよかったんですが
気温の上下動が激しく自律神経が乱れがち
私個人としては自律神経と胸郭の硬さは関係性があると思っています
だから肋骨周りの弛緩は施術の流れでいっても大きなウェイトを占めます
これが上手くいくと後の作業は比較的楽になるし
さもなければ首を楽にするのも相当やり易さがアップするのです
土日の福島行きでも前々日は記録的な寒さだったそうです
極端な気温差からくるこういった症状も何件か見受けられました
身内でもそんな人がチラホラ
将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
中国の古い格言に言われる通り
悪いところの土台を見るのはこの仕事の鉄則なわけです
| 固定リンク
コメント