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2013/03/06

何を考えているかというと

「ここを押せば治るというようなツボとかないんですか?」
たまにそんなご質問を受けることがあります
「ツボ」といえば経穴といって鍼灸なんかでよく使われる言葉
オステオパシーの技法ではツボという概念はありませんので
いささか的外れな質問ではあるんですが
痛みを持つ人にとってはどこかを押さえればたちどころに痛みがなくなる
そんな便利なツボみたいなのがあればいいと考えるのは自然かもしれません

門外漢ではありますが
鍼灸でいうところのツボも経絡という身体全体を走る流れみたいなのがあり
決して一ヶ所だけを触ってどうこうしようとするものではないと思います
機械のスイッチみたいに便利なものではないでしょう
鍼灸の世界も身体全体を見極めた上で
いくつかのポイントに集約して刺激を与える手技だといえましょう

普段私が施術をするときいくつかのことを考えながらやるのですが
特に最初の段階においてはその人の身体の中で何が起きているかを考えます
頭の中で3Dのイメージを描き骨格、筋肉、靭帯などの運動器を準備しておき
例えば何らかの運動制限が発生する場合
どの筋肉が引っ張れば骨の動きを損ない
その程度引っ張ればここまでの動きしかできず
それ以上関節を動かしたらどの部分に負担がかかって
痛みが出るのかをイメージします

もちろんそこに関わる筋肉などは一つや二つではありませんし
ひとつの関節の運動制限が別の部位にどのような影響を与えるか
連鎖を導き出していきます

当然このようなものは私の推理にしかすぎませんので
連鎖による影響を探りながらその推論の正否を確認し
間違っていれば二番目の可能性に対し探りを入れていくのです
正しい考えに行きあたれば
私の考えることのほとんどは身体にその傾向は出るはずですし
そこから本格的に施術を進めるという手筈になっています

私たちは機械などによる客観的な分析はできません
しかし手の感覚を通じて情報を得ることはできます
それをもとに身体に何が起きているのかを探し出さなければいけません
当然それが正確なものでなければ結果は出ません
ツボというスイッチを押せば機械のように動きだすものではありません
だからこそ状況を的確に把握することが私たちの仕事で最も大事なことだと思っています

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