骨盤隔膜
この図は骨盤隔膜といって胴体の一番下の部分を覆う筋肉や靭帯による膜です
お腹の部分は横隔膜から骨盤の下の部分まで腹膜につつまれ
中には内臓がいくつも存在します
ちょうど風船のように外気よりも高い気圧で膨らみ
胸腔(胸の部分)との空気圧のバランスで支えています
骨盤隔膜は腹腔を下から手で包み込む骨盤の底蓋のような存在といえます
骨盤隔膜は主に肛門挙筋と尾骨筋から成り立ち
肛門挙筋は内閉鎖筋を覆う筋膜に始まり
恥骨後方に沿いながら坐骨棘まで伸びる
左右一対の筋肉は中央で結合
そして後方の筋線維の一部は尾骨に停止します
肛門挙筋の作用は肛門の開口です
尾骨筋は肛門挙筋の後方に位置し
坐骨棘から尾骨と仙骨下部に走行
本来哺乳類の尾骨筋は尻尾を振るという役割がありますが
人間は尻尾がないので関係ありません
これら骨盤隔膜は骨盤の重みを支え
排便の機能に関与します
正直400ほどある筋肉でもここらの筋肉というのは
普段の仕事であまり対象としてこなかったので
ちゃんと勉強してない部分なんですが
ここ数年呼吸法の兼ね合いでにわかに注目している部分でもあります
例えば腹式呼吸では息を吸うとき
横隔膜を収縮させ下に下げることで胸腔を広げ
肺にたくさんの空気を吸い込むのですが
息を吐くとき横隔膜は自然と弛緩するだけで
受動的にしか動きません
呼気の場合腹横筋などを使うのですが
そのときに一役買うのが骨盤隔膜というわけです
こういうややこしいお話はまた別の機会にするとして
まずは解剖生理学的な知識を整理しておく必要があります
とりあえず備忘録として記しておきます
(参考:動きの解剖学Ⅰ、音楽家ならだれでも知っておきたい「呼吸」のこと)
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