年を考えて
「年寄りの冷や水」なんていいます
何でも江戸いろはがるたの中にあった言葉だそうです
お年寄りが強がって無理な言動を揶揄する意味があり
以前に月刊トレーニングジャーナルのコラムでも
「年寄りの冷や水」をテーマにしたことがありますが
江戸時代今の隅田川の水を売りに回っていたんだそうで
免疫力の劣る年寄りが生活排水の混じる川の水を飲むとお腹を壊す
そういうところからきた言葉だそうです
若いころに比べると体力面で衰えてきて
様々な場面で能力の低下があるのですが
それを無視して若いころと同じようにすれば問題は起きます
だから注意しなさいよと若い人はいいます
しかし私としては注意することに異存はありませんが
とにかく無難に過ごすために危なそうなことは
すべて回避するのもいかがなものかと思います
若いうちなら身体を動かさなくてもそんなに衰えませんが
老齢者がしばらくしなかった行動はそのままできなくなることがあります
楽だと思って寝てばっかりいてはいずれ歩けなくなるでしょうし
毎年できないことがひとつずつ増えていくのは
あまりやらなかったからというのがあるんだろうと思います
かといって無茶をして取り返しのつかないケガをしてもいけません
「年を考えて行動してください」
この言葉は「決してするな」という意味ではないんだと思います
「年を考える」ということは自分の身体の能力を適正に見極め
できる範囲でやることが大切なんだろうと思います
「年を考えて…」というのはそういう意味では消極的な言葉ではなく
むしろ「年を考えて」自分の能力に適したことで
上手く動くという積極的な意味だと理解したいのです
「年をとる」ということいは若い人にない様々な経験をしたきたことに他なりません
経験を基づいた知恵を使えば逆にいろんなことが出来そうに思うのです
年を考えて上手く身体を使えば
いつの間にかいろんなことができ
若返ることもあるかもしれません
それくらいの積極性だけは年をとっても失わないでいただきたいものです
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