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2013/01/29

腰を回す

日常生活はもとよりスポーツでも腰の使い方は重要で
「足腰」を鍛えるのはトレーニングの基本となるのはそのためです
そこから繰り出される力はもっともパワフルであることもいうまでもありません

ところが腰椎を捻転させることから得られる出力はさほど大きいわけではありません
腰椎を回旋させる筋肉にはいくつかありますが
主に内腹斜筋や外腹斜筋が用いられます
これはこれでそれなりのパワーはあるんですが
思ったほどの出力は得られません
イスなどに座った状態で腰を回してみればわかりますが
意外とスピードや力が不足していることに気づきます
バットなどを持って素振りしたらけっこう弱々しいんです

「腰をもっと使って!」
スポーツの現場ではこんな指導をよく聞きます
私らも学生時代そんなゲキを飛ばされた記憶があります
ところがこの言葉を素直に受け取って腰を回そうとすると
余計力が出なくなっておかしな動きになりかねません

腰を回すという指導が間違っているのかといえばそうではありません
問題は腰椎だけを動かすことで上半身を回すのではないということ
つまり身体を回すことから大きな出力を得られる部分が少しことなるということなんです
それはどこかといえば股関節の使い方にポイントがあるのです

股関節といえば足を上げたり後ろに引いたり
あるいは外側に出したり内側に動かしたり
そんな運動が頭に浮かびます
ところがもうひとつ忘れてはならないのが回すこと
骨盤に対して大腿部を内旋・外旋と両方に回すことができるのです
そして左右の大腿部を一方は内旋、もう一方は外旋と
反対の動きをさせてやるとほんの少しだけ骨盤から上を捻じることができます
さらに股関節を屈曲させた状態でそれをやれば
股関節の伸展・屈曲で使う大きな筋力を加算することができます
実はここがポイントで元々身体を捻じるための筋肉の力はさほど大きくありません
ところが股関節の屈曲・伸展といった縦方向の動きに使う筋肉は
人体の中でももっとも大きい出力を持つ筋肉ばかり
股関節をわずかに屈曲させることで
縦方向に作用する筋肉が左右逆の斜め方向の動きに転じ
それが骨盤から上、つまりは腰を回すという作用になるのです

このあたりの説明は詳しくすればするほど難解になりますので
この程度でご容赦願いたいのですが
論より証拠 やってみればすぐにわかるはず
腰を回すイメージではなく
むしろ腰椎を動かすことなく股関節を捻じってみれば
比較的大きい出力を得られます

先日アマチュアのゴルファーが来院されたのですが
彼の筋肉を触っていると発達している部分が従来のゴルファーとは少し違いました
股関節の捻転は必要不可欠であることは変わりませんが
むかしの人は上半身全体を捻じる感じで
それに特化した筋肉をした人が多かったのです
ところが彼は筋肉の発達の具合から推測するに
股関節から生み出されるパワーは尋常ではレベルだったのですが
腰から上を捻じっている形跡がありません
つまり股関節のパワーをダイレクトに肩から腕
そしてクラブヘッドまで伝えようとしているスウィングであることがわかります

ゴルフの理論も変わるようです
当然それに伴いクラブヘッドの重さやシャフトのしなりもむかしとは違うんだろうな想像しました
たぶん今の理論の方が飛距離が出るんでしょうね
聞けば300ヤードは超えるんだとか…

スポーツのバイオメカニクスもさかんになって
スポーツの動きも従来とは少し変わってきたようです
当然プレーヤーも自分の身体に対して
意識付けを持つことが上達の必須条件になるんでしょう

努力と根性は今も必要です
しかしそれだけでは足りない時代になってきたということなんですかね

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コメント

こんにちわ!

牡蠣にあたって、大変です。
苦手な牡蠣を友達が持って来たもので
一緒に食べたら、2日後に下痢。
旦那さんは、嘔吐。
今日は、大分良くなったのですが、まだ
お腹がぐしっと・・・。

腰って、スポーツでも大事なのでしょうね。

投稿: うさうさ | 2013/01/29 17:04

牡蠣にあたったとは厳しいですね
私も昨日から胃腸の調子がすぐれません
たまたまそういうタイミングだったんでしょうかねぇ

投稿: ひろ | 2013/01/29 19:20

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