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2012/10/23

靴と履物

ちょっとした気まぐれで雪駄を履いてみたくなりました
暑い夏にはなんとなく涼しそうに思ったからです
しかしあれこれと考えてるうちに季節はいつしか秋になり
素足で雪駄を履くには不向きな気候になりました

雪駄といってもいろんな種類や柄があり
見比べるのも楽しいものでした
そんなとき気になったのがサイズの問題
というのもサイズ表を見ているとどうも小さいのです
25.5cmと足の小さい私にジャストサイズがLになるのは解せません
それで調べてみたら雪駄の履き方はサンダルなんかとずいぶん違うようです

Size_img01

こちらの画像は草履本舗さんからお借りしてきましたが
草履も雪駄もかかとが少しはみ出すくらいがジャストサイズなんですって
道理でMサイズが24cmのはずです
こちらのサイトでもそういう説明がされています

これじゃあ歩きにくいですよね
しかしなぜ草履や雪駄がわずかに寸足らずなのか考えてみると
とても面白い秘密がわかってきました
実は靴と草履・雪駄では歩き方が違うのではないかと思うのです

靴をはいたときのように踵(かかと)からの着地になると
後方の寸法が足りない分だけ不安定になります
そうなれば必然的に足の前側からの着地が要求されます
どうやらこれがポイントのようです

最近知った事実ですがマラソンランナーでも超一流選手は
つま先側から着地することでアキレス腱から下腿三頭筋をバネとして使うことができるというのが解明されてきたそうです
踵からの着地ですとバネとしての機能はなくなります
もちろん短距離走ですと踵からの着地はありません
つま先側からの着地になります
つまり日本古来の履物は足首を機能的に使うことができるということになります

さらに注目すべきは鼻緒です
鼻緒のある履物で脱げないように歩くには
足の親指と人差し指で履物の底を抑えつけるような力がほんのわずかに必要です
全体が足を包み込むような靴とは違い
鼻緒の一点で履物を支持しなければいけません
そのためには拇指と示指を食いしばるような感じで屈曲しなければいけません
そのわずかな力は足のアーチを強調します

これに対し西洋の靴ですと足のアーチの力はさほど必要としません
とりわけ革靴ですとソールが固く足裏のアーチをバネとして使うこともありません
明治以降偏平足の人が増えたと聞いたことがありますが
生活の中に足の指を踏ん張る必要もなくなってきたんでしょうね

ちなみに足のアーチが低くなると第一中足骨が回旋し
その影響で外反母趾になることも言われています

スリッパのように先っちょで引っかけて履くのではなく
鼻緒のところを中心に足の指に力を入れて履くことが
草履や雪駄をしっかりと履くコツということになります
そうなると面白いのは足の外側(小指側)ではなく
拇指と示指の間、つまりは足のやや内側に重心がきます
それによりつま先の向きは外側に開かず
いわゆる「ガニ股」にはならずまっすぐ前に出ます
こうなると膝の向きもまっすぐになり運動効率があがります

踵で着地すると一気に体重がかかるのでドスンと衝撃を受けますが
鼻緒のところで着地すると足首の関節がクッションとしてショックを吸収できるので
シャナリシャナリと静かにしなやかに歩けるわけです
このあたりは新体操がつま先だけのハーフシューズを履くのと共通した要素がありそうです

Ds03051o
(画像:ジュモエルさんのサイトより)

足のアーチが低いといわゆる偏平足になりますが
むかしの履物にはそれを防ぐ知恵があります
ひょっとしたらそれよりも足の構造と機能を熟知して
足の能力を最大限に引き出すために作られたのかもしれません

来年の夏には一度体験してみようと思います

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コメント

こんばんわ!

草履というと、和な雰囲気で、何か、
いいですね。
確かに寸足らずですよね。
ちゃんと、意味があったのですね。

今日は、親切に教えて頂き、どうも、
有り難うございました。
自分のココログの記事を見たのですが
tweetが見つからず。
やはり、まずfacebookと連携しないと
ダメなのでしょうか?
旦那さんに聞こうと思っていたら、もう
寝てしまい・・・(^^ゞ

投稿: うさうさ | 2012/10/23 22:16

自分に合うサイズを探しているうちに雪駄の履き方や歩き方に気付くことがありました
秘密といえばたいそうですが、靴が当たり前の我々にとって
すごく考えさせられました

先ほどうさうささんのブログを見ましたが記事の下の方に「Tweet」のアイコンがありましたよ
それをクリックすればTwitterにはリンク投稿が可能です
Facebookとの連携はそれとは別になさればいいと思います

投稿: ひろ | 2012/10/24 07:39

おはようございます!

お手数かけます。<(_ _)>

あのtweetでしたか。
毎日、それは、しているのですが、
今、色々見たのですが、facebookに
upされるようにするのが分かりません。
tweetした後に出る四角い画面、すぐ
消えちゃいますものね。
投稿時に記事urlを貼りつける方法、
どうやるのでしょう?

お時間ある時で構いません。
アナログで、すみません。

投稿: うさうさ | 2012/10/24 09:01

http://nanapi.jp/2755/

teitterとfacebookの連携に関してはこのサイトが一番わかりやすいと思います
よろしければ参考になさってください

連携が終わればココログの記事の下にある「Tweet」から一発でfacebookに投稿できるはずです

投稿: ひろ | 2012/10/24 09:24

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