皮膚呼吸
全身を金紛で覆い踊るダンサー
彼女たちは踊りが終わると速やかに金紛を洗い流さないと
皮膚呼吸ができなくて窒息死する
そんな話を何度か聞いて普段意識しない皮膚呼吸の重要性を思い知らされ
毛穴が目詰まりしないようにお風呂でゴシゴシと身体を洗いました
この仕事に入ってから少しずつ身体のことを勉強してきました
とりわけ呼吸法についてはライフワークとして取り組んできました
呼吸は単純に酸素摂取するためのメカニズムだけではなく
精神的なものとのかかわりや内臓機能に対する影響が考えられ
多くの症状の改善に役立つという認識を持っています
もちろん呼吸だけですべてのことを解決できるわけもありませんが
プラスアルファ的な要素として考えてみると
いろいろな局面で引っかかってくる問題じゃないかと思ってます
そんなわけで呼吸に関することをいろいろな角度から勉強しているつもりなのに
皮膚呼吸についての記述に出くわしたことがありません
子供のころから皮膚呼吸の重要性について何度も言われ
なかば誰もが知っている常識として皮膚呼吸を捉えているにもかかわらず
解剖生理学の本にも皮膚呼吸の記述はありません
これは奇怪な!
そんな気持ちで皮膚呼吸をネットで調べてみると意外な事実がわかりました
生物学的に皮膚呼吸はありますが
両生類や爬虫類が肺呼吸と皮膚呼吸をするほか
ミミズなどは特別な呼吸器官をもたず皮膚呼吸だけだそうですが
なんと人間は皮膚呼吸をしないということが書かれていました
釈然としないのですが命がけの金紛ショーの話もどうやらデタラメ
その他にも大やけどで皮膚呼吸ができず死に至る
そんなもっともらしい話もありましたが
これに関しても皮膚呼吸は関係なく
汗がかけないので体温調節ができす熱中症であったり
体液が損耗及びそれによって発生するショックで死亡する
そんな説明が書かれていました
そんな説明が独り歩きして美容の部門でも
皮膚呼吸を論拠に使うものもあるそうです
「疑似科学」というそうですがもっともらしい嘘というのは
世の中そこら中に転がっているものなのかもしれません
ましてやそれが利益を生むものならなおさらのこと
他人事ではありません
私らの業界が一番怪しいかもしれません
我々オステオパシーの世界でも
世間ではまず言われることのない「一次呼吸」なんて言葉も使いますが
外の世界から見たら一般的ではありませんから…
大切なのは雰囲気だけで信じきってしまうのではなく
常に精査する気持ちや心の準備くらいはしておくべきじゃないかと思います
ニュートラルな心だと次の新しい発見もあるかもしれません
世の中何も信用できないというお話でして…
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コメント
こんばんわ!
毎日暑くて、日中でも、エアコンを
つける日もあります。
今日は、頑張ってつけませんでしたけど。
金紛って、洗い流さないと皮膚呼吸が
できなくて窒息死するのですか。
怖いですねぇ。
投稿: うさうさ | 2012/08/02 21:03
毎日35度を超える暑さでたまりませんね
熱中症にならないようにご無理なさらないでください
投稿: ひろ | 2012/08/02 21:38
医学、医療の世界では「医学的常識」が数年後には全く反対のものになっていることも珍しくありませんからね。
皮膚呼吸の話は全く知りませんでした。あとは、また数年後に「やっぱり人間も皮膚呼吸してました」なんてことにならないのを祈るだけです。
投稿: sokyudo | 2012/08/03 23:32
わかっていることとわかっていないことの中でわかったことだけを取り上げて科学というのでしょう
ジョーシキというものの危うさ、はかなさを感じずにはいられません
皮膚呼吸に関してはあまりにも有名すぎていまだに信じておられる方も少なくありません
金紛塗りたくって皮膚呼吸ができなくて死ぬのなら
うかつに長風呂はできませんね(笑)
投稿: ひろ | 2012/08/04 07:55