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2012/06/27

動きが心をつくる

Ugokiga
動きが心をつくる 春木豊

人には喜怒哀楽などの情動があります
また情動だけではなく思考もします
人の行動はこれらの内心的なものに従うのですが
それが一方通行であるのかといえばそうではありません
動作が内心に作用し変化をもたらすこともあるようです

悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなる
嗚咽を挙げて泣いている小さいお子さんは
泣くのを辛抱している間は情動の変化も小さいですが
いったん泣きだすと泣くべき原因がなくなっても感情が高ぶり
なかなか泣きやまないことがあります

笑うときだってそう
怒るときでもそう
いったん起こした行動に引きずられるように情動が激しく変化していくものです

まずはじめに脳がありきというスタンスではなく
数えきれないほどの末梢があるからこそ脳の存在が必要になり後から生まれてきた
そういう動物の進化のプロセスは本書を読むときの鍵になりそうです

動きと心の関係を各項目できちんと整理してわかりやすい解説になっていますが
中でも興味深いのは野口晴哉さんの整体法や高岡英夫さん「ゆる」にまで言及されているところです
一般的な科学的あるいは医学的な研究にとどまらないのは驚きです

さらには動きから心に対するコントロールについても詳しく書かれています
呼吸法や歩き方など簡単にできることを意識的にやれば
メンタルトレーニングもできるようです

読み進めるうちにまさかここまで書いてあるとは…
そんなふうに思ったのは
身体の部位を使った言葉の解説まであったんです
これはまさしく私の連載コラムと一緒
パクルわけにはいきませんがヒントになりそうな題材もいくつかありました

至れり尽くせりのこの一冊
これも何年か前に買って途中まで読んでそのままになっていたもの
やっぱり最後まで読まないといけませんね

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