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2012/04/16

主観と客観

「もっと素早く突け!」
空手道場ではこんなゲキが飛びます
傍で見ていても緩慢というかスピードが乗らない突きをする生徒はたくさんいます
彼らは指導を受けあらん限りの力で拳を前に出そうとするのです
ところが本人は必死で素早い動きをしているのですが
こちらは突きの鈍さに頭をひねるばかり…

こんなシーンはどんなスポーツ現場でもよくあるのでしょう
自分では言われた通りやっているし
やれていると思っているのに
他人から見れば出来ていない
それが克服できればみんな一流選手になれるのかもしれません

冒頭の例でいえば下半身の動きに問題があるか
あるいは下半身から上半身への力の伝達に問題があることが大半です
ところが本人は手の方に意識が集中しているため
下半身に対する意識が乏しくなり
余計に形が崩れることもしばしば見受けられます

本人が一生懸命練習することは前提であり最も大切なことですが
第三者が客観的に問題点がどこにあるのかを見極めてあげることも重要だと思うのです
この一年、空手道場に通い動作解析の練習をさせてもらったことは
私にとって無形の財産をもたらしたんじゃないかと思っています

Tj
月刊トレーニングジャーナル5月号

今月の特集は「主観と客観(動きのズレを認識する)」

どんな選手にも苦手な動きはありますが
本人のイメージと現実との相違点を明らかにして
問題点を認識させることが克服の手がかりになりますし
また逆に主観と客観のギャップを利用して相手を討ち負かすことも可能になるというのですから、ここにこそ人間がスポーツをする「妙」を感じてしまいました

さらに上級者にもなると何をどういう見方をすればより正確な情報をキャッチし
あるいは相手の主観さえも読み取れるから奥が深いですね

これが達人の域になるともっとすごい!
「勝負勘」というのも主観の一形態ではありますが
脳の機能を超越した直感を磨くことも瞬時の判断をより正確にするそうです
実際にプレー中に「ああでもない、こうでもない」なんて考えているようじゃたかだか結果は見えてきますもんね

私としては客観視することが大切だと思っていたのですが
今回の特集を読んでハイレベルなアスリートは客観の上に
常人では持ちえない「主観」を構築していることを教えられました
まさに目からうろこといったところです

009

連載コラム「からだことばに学ぶ知恵」も連載開始から30回目
今月のテーマは「胡坐をかく」
こちらも「主観と客観」の問題
勝利者に芽生える心の隙間
意外と本人は気付いていないもんですが
周りには油断が見て取れます

ところで…
なんで胡坐がダメなんでしょうね?

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コメント

こんばんわ!

主観と客観、うーん、なかなか、言葉で
分かっていても、ついつい、主観が先に
出ちゃいます。(^^ゞ

夫婦も、たまに、そんな時あります。
日頃は、どうでもない事なのに、1つの
事で、意見が分かれたり・・・。
動きのズレと言うか、私の場合は、心の
ズレかな、もっと賢い大人にならなければ。

投稿: うさうさ | 2012/04/16 21:50

おひさしぶりです。

コメントありがとうございます。

ひろさんも大変ですが、がんばらない介護をいたしましょう。

むずかしい、お話ですね。

確かに考えてたら、動作は遅くなりますね

自然に何もかんがえなくとも、体が動くようになれば

すばらしい事ですね。

そういう風になりたいです(笑)

投稿: みさりん♪ | 2012/04/16 22:23

うさうささん

誰しもが自分の感覚で物事を判断するわけですが
それに対して疑いの目を向けることから客観的な目を取り入れる必要性が生じます
自分自身の思いや考えを強く信じることは生きていく上で大事なことですが
それだけで正しい方法を選択できるわけじゃありませんからね

投稿: ひろ | 2012/04/17 07:30

みさりん♪

社交ダンスでご活躍の様子何よりです
私の方も母親の介護を二年前からしていますが
今のところ仕事ともうまく両立できて無難にこなしています

まずよく考えて正しい動きを理解して
それから反復練習で意識することなくその動きができるようにしなければなりません
遠回りのようにも見えますが、これが最短距離のように思います

投稿: ひろ | 2012/04/17 07:33

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