左腕の誇り
近頃本を読むスピードが遅くなりました
アンダーラインを引いたり付箋を貼りつけたり
あるいは書きこみをしているとついつい時間を消費してしまいます
でもこんな本だと1時間あまりで読めてしまうんですよね
我々が子供のころスポーツと言えば野球かプロレスか国技の相撲が人気でした
もちろん他のスポーツもテレビ中継されてはいましたが
国民的な人気があったのはそのあたりになってくるんですよね
地元大阪では阪神タイガースと南海ホークスが人気でしたが
いつのころからか阪神一色になりました
小学5年生のこと叔父に初めて連れて行ってもらったのは甲子園
伝統の阪神巨人戦が初体験
あの雰囲気は小学生にしたら興奮しますよね
次第に熱狂的な阪神ファンになっていったのですが
当時活躍していたのは田淵、江夏の黄金バッテリー
とりわけエース江夏の速球は投げた瞬間にキャッチャーミットに収まるという印象がありました
なにかとチーム内でもトラブルがあったことは知ってはいましたが
一番好きな選手で、枕元には江夏選手のプロマイドも貼っていました
いつか叔父に甲子園に連れていってもらってた時
私が喜ぶだろうと田淵選手のサインボールも買ってもらいました
一応気を使って田淵のファンということにしていましたが隠れ江夏ファンでした
私が結婚するときに親戚のルートで当時ダイエーホークス監督だった田淵さんから祝電をいただきましたがそれでも私は江夏さんが好きなんです(笑)
「自伝」とありますが波多野勝さんの構成である程度客観性が保たれているようです
私も今までタイガース関連の本を読んだことはありますが
どうしてもアウトロー的な江夏選手の扱いがされていました
トラブルのすべてに複数の当事者がいてそれぞれの人にそれぞれの意見や考え方があります
だから江夏選手の意見もそちらからみれば真実であろうし
批判的な意見もまた真実なんでしょう
それにしてもこの本に書かれてあることは恐ろしく信憑性が高いと思います
忘れもしません!残り2試合のどちらかを勝てば優勝という年
あっさり2連敗したのですが
後々タイガース首脳からわざと負けるように指示があったと噂になりました
人の噂などいい加減なものとたかをくくっていたんですがこの本によるとどうやら真実だったようです
それ以外にもタブーだと思われていることが調所に暴露されています
恩師ともいえる野村監督に対する批判も
皆がそう思っていてもなかなか言えないこと
勝てば自分の手柄、負ければ選手の責任と痛烈です
西武監督だった広岡氏に対しても
選手には玄米食を強いておいて自分はご馳走を食べていたとか
人のいないところでタバコを吸っていたとか
言うこととやることがまったく違うとの批判
その他、阪神吉田監督、金田監督に対する批判も痛烈です
それでいて自分もけっこう我がままだったことは周知のとおり
えてして天才とはこんなものなのかと思いました
天賦の才能だけではなく自らの努力で身に付けた投球術はいまさら言うまでもありませんが
その変遷は今読んでみても読みごたえがあります
団体競技と強い個性は相いれないものなのでしょうか?
そういうアンバランスな生き方も含めて今も江夏投手は私のナンバー1です
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コメント
誰がなんと言おうと日本一のピッチャーです
江夏の21球が有名ですが江夏は阪神時代がダントツです
投稿: アルティマ | 2011/12/22 08:03
おっしゃる通りタイガース時代の江夏投手の球は私が知る限り一番早いと思います
球が見えなかったですもん
投稿: ひろ | 2011/12/22 08:19
私も江夏が大好きでした。
ひろ先生は生で見たことあるんですね。羨ましい。。
この本、読んでみたいと思います。
投稿: ジェイ | 2011/12/22 09:05
生で見たことは何度もありますが、甲子園の広さでは豆粒程度にしか見えませんから何がなんやらさっぱりわかりません
やっぱりテレビ観戦が一番よくわかります
ただですし・・・(笑)
投稿: ひろ | 2011/12/22 12:09