先週の月曜日あたりから急激にブログのアクセス数が伸び
久々に1000件を超えた日もありました
テレビなどで話題になったネタでもあったのかと思えば
ひとつの過去ログにアクセスが集中した様子もなく
過去ログのページもまんべんなくアクセスをいただいたようです
ただ傾向としては腰痛関連のネタ、とりわけぎっくり腰に関するページが上位を占めているのに気付きました
朝晩冷えるようになりましたからね・・・
きっと突然ぎっくり腰に襲われた人が検索されてここにたどり着いたんじゃないかと思われます
気温が下がると腰痛を訴える方が急激に増えるのは毎年のこと
とりわけぎっくり腰はさっきまで元気に動いていたのに
ある瞬間から動けないほどに激しい痛みに襲われるのですから
考えただけでもゾッとします
ぎっくり腰とひと口にいってもいろいろなパターンがあるようですが
多くのケースは大腰筋を中心とする腰背部の筋肉の緊張が高まり
痙攣のような収縮が続き、その間に筋膜が傷ついたり
場合によっては背骨が瞬間的に激しい力で押しつけられヘルニアになってしまう可能性さえあります
冷えたり疲れたりした筋肉は縮みやすく
本来の長さ(伸び)を保つことができなくなります
大腰筋だけでいえば座ったり腰を曲げた姿勢では縮んだ状態に置かれます
疲れ切った大腰筋は「助かった」とばかりに縮もうとするのですが
ある程度時間が経つともう伸びることができない状態にまで緊張することがあります
大腰筋が縮んで伸びないままで椅子から立ち上がろうとすると
大腰筋にはさらなる緊張が走ります
大腰筋自体は縮もうとしているのに、身体は伸ばす方向へと動きます
これはたまったもんじゃありません
ある程度のところまで伸びると切れてしまう危険性が生じます
これを回避するために筋肉は素早く縮もうとします
「伸張反射」というのですが
ヤバイと思った大腰筋は動きとは反対方向に動きます
この瞬間に筋膜や筋肉に傷がつく場合もあります
またてこの原理が働いて背骨は下方に圧迫されてしまいます
この結果腰椎4番5番あたりに最も加重があり神経圧迫を生じたり
先ほども申しました通りヘルニアになる危険性さえあるのです
しかも「まさか」のタイミングでくるから焦ったり慌ててしまうのは当然
しかしながらここからが大きなターニングポイントという場合もあります
ぎっくり腰といっても重傷もあれば軽傷のときもあります
だからここで慌ててはいけません
その瞬間に重傷になってしまった場合はお気の毒ですがなんともなりません
しかしビリッと痛みが走ったとしても意外に軽傷の場合も少なくないのです
軽傷の場合しばらく大人しくしていれば何事もなかったかのように数分で楽になる場合もあることを知っておいていただきたいのです
上手く対処すれば30分程度で復活出来るかもしれないのに
慌てたために1ヶ月ほど全治にかかる重症になってしまうケースも少なくないのではと思います
どうしたらいいのか?というのが一番の問題です
それはとても簡単なことでひたすらじっとして動かないということです
一切身体を動かさない場合によっては視線さえも動かさないほどの徹底的な静止が必要です
これはどういうことかと言えば
大腰筋をはじめとする腰背部の筋肉は極度に緊張し
痙攣状態がギクッとやってあとでもしばらく続くことがあるということです
こむら返りを想像していただくとわかりやすいでしょう
足がつって痙攣している状態で歩けば肉離れを起こしてしまう可能性さえあります
もとより痛くて歩けません いや動けません
だからしばらくじっとしているでしょう
そのうちに時間がたてば痙攣がおさまりフツウに歩けるようになります
ぎっくり腰だって同じこと痛みが走ってもそれ以外のケガを作らなければ
しばらく大人しくしているとおさまる場合だってあります
よしんばすでに重篤な状態になっていたとしても
慌てて起き上がって歩いてなんのメリットがあるというのでしょう
はやく病院に行ってレントゲンを撮ることはできます
しかしレントゲンを撮っても治りはしません
ある整形外科の先生が「ぎっくり腰のときに一番してはいけないのは病院に行くこと」と皮肉なセリフを言われたのを耳にしたことがあります
整体だって同様です
ウチに「激しいぎっくり腰で歩けません」といって電話がかかってくると
「歩けるようになったら来てください」といってお断りします
なぜかと言えば痙攣が続いている状態に車ででも来た場合その段階で悪化する危険性が考えられるからです
逆にそんな時に来たって触ることができないのです
だからぎっくり腰になった時は2~3日後に病院に行っても遅くはないでしょうし、できる手立ても増えるのです
整体なんかはさらにその後でいいと思います
さて話は長くなりましたが突然ぎっくり腰に見舞われた場合どう対処すればいいか・・・
ヨガのシャヴァアーサナというのがあります
別名「屍のポーズ」ともいうのですが、とても簡単です
仰向けになって寝ころぶのですが
軽く両手両足を開き静かに目を閉じ
全身の力を抜くだけのポーズです

(画像:スポーツメディスン134号 「アスリートに役立つヨガ」より)
ポーズそのものよりもポイントは全身の力を抜くことにあります
仰向けに寝られない場合も多いでしょうから
横向けにエビみたいな姿勢でもけっこうです
とにかく力を抜いてゆっくりと長い呼吸をしばらく続けていただきたいのです
時間にして15~30分程度を目安にしてもいいでしょう
とうぜんケースバイケースですから大丈夫かなと思ったら10分程度で切り上げていいでしょうし
まだまだヤバイと感じたら1時間程度続けてもいいと思います
昔、私がぎっくり腰で動けなくなったときも1時間程度じっと横になって
治まってから後輩に治療してもらいそのあとすぐ仕事復帰して
他人様の腰痛の施術をしたこともあったくらいです
身体中に極度の緊張状態が走っている時は
ひたすら全身の力を抜くという作業が急務
何もせずじっとしているのではありません
「緊張をとるという大切な作業」という理解でしないと長時間じっとしていられるものではありません
まさに屍のように目線さえも動かさず脱力状態にし
意識的に動かすのは呼吸器のみ
真っ先にやってもらいたいのはそれなんです
そうして治まってから病院に出かけてください
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