重心
ずいぶん前に読んだ「氣」の威力という本です
著者の藤平光一氏は「心身統一の四大原則」のひとつとして
「体のすべての重みをその最下部におく」と書かれていました
もちろんこの原則だけでというわけではありませんが
重心が下がり身体(心)の安定性が増すといったニュアンスのことが紹介されていたのですが
実際にやってみるとなかなか難しいものです
付け焼刃でできるはずもなく
やはり年数をかけて修行しないと自分のものにはならないようです
この本を読んでからもう何年も経ちましたが
やっぱり「重みを最下部におく」ということが頭の中にこびりついていました
数年前からヨガに興味を持ち
去年から教室に通ってやり始めたのですが
バランスを取るアーサナ(ポーズ)がありけっこう苦労しました
年齢とともに衰える下半身は隠せないものです
ここまで足腰が弱っていたのかと思うほどの醜態
そんなときに思い出したのが藤平氏の四大原則
ここで試してみないと本を読んだ意味がないとばかりにやってみました
すると面白いものでバランスが取れるようになりました
「臍下の一点に心をしずめ統一する」
「全身の力を完全に抜く」
「体のすべての重みをその最下部におく」
「氣を出す」
これらが心身統一の原則なんですが
ひとつの歯車が動き出すと同時に他の歯車も動くが如し
おぼろげではありますがこの本に書かれてあったことが
「これなのかな?」という程度ではありますが体感できたのです
面白いもので他のバランスを取るアーサナにも応用が利きました
両手の掌を合わせて天井に向かって突き上げ、できる限りつま先立ちになり視線は上を見るというアーサナをした時
自分の指先に意識を集中し天井を押し上げるつもりでやると
自分の身体が天井から吊り下げられているような感覚が芽生え
それ以降足が震えることもなくなり安定しました
ひょっとしたら「体のすべての重みをその最下部におく」という原則も
重心をコントロールする意識であり
自在に上げたり下げたりできるのではないかという疑問が生じました
べつに藤平先生のおっしゃることにたてつこうというのではありません
身体のコントロールをするに際して「意識」が身体に及ぼす影響について考えてみたいと思ったのです
要するに「心」と「身体」の接点というべきか
つながりそのものとつながり方の問題になるんでしょうね
もちろんそれがわかったわけではありませんので
これからの課題ということになりますが
面白いことを見つけたって感じです
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コメント
こんばんわ!
「気」って気功とちょっと、関係、
あるのかなぁ?と、ふと思いました。
今日は、難しいお話ですね。
って、私の読解力が乏しいのかも。(^^ゞ
投稿: うさうさ | 2011/08/22 21:34
難しい話でもありますが「あの子に気がある」の気も根元は同じところにあるんだろうと思います
量的なことで大層な話になったり、そこらへんにある話になったりするだけかもしれません
読解力は要りません
感受性は必要ですが・・・
投稿: ひろ | 2011/08/22 21:48
はじめまして!
自分もこの本かなり勉強になりました
藤平先生、ついこの前亡くなりましたね
惜しい人を亡くしたものです。。。もっと死すべきにンげンが他に日本には沢山いるのに・・・たとえば某管さンとか(笑)
投稿: 無門関 | 2011/08/26 00:56
私自身この本の内容を正確に理解できているかどうかは怪しいのですが、身体感覚において多くの問題を投げかけてくれました
藤平先生がお亡くなりになられたということは存じませんでした
ずいぶんご高齢でいらっしゃるとは思ってましたが・・・
投稿: ひろ | 2011/08/26 04:10
はじめまして。
氣の教えを実践しているものです。
時々日記拝見させていただいております。
原則はあくまで重みは下ですが、自身の重心を自在にするということでは氣の転換というのがります。
重みを上にしたり、すぐ下にしたりと氣、いうなれば意識をぱっととかえる・・。
参考になれば幸いです。
投稿: ばびぼ | 2011/08/26 15:56
ありがとうございます
やはり重みは下におくだけではなく自在にコントロールすることが藤平先生の主旨だったわけですね
それにしても本を読んでわかったような気になっているだけではいけませんね
自分の身体を使って体験することの重要性を知りました
また先日もそれを実際にできる人を見ました
本人にはそういった意識はないようですが
修行を重ねられて自然に体得されたのでしょう
すごいものです!
また機会があればご指導くださいませ
よろしくお願いします
投稿: ひろ | 2011/08/26 16:03