動物の感覚
マグニチュード9・0を記録した東日本大震災の直前に、野生動物の異常行動に関する目撃証言が複数確認されている。鳥などの不可解な動きと地震との関連は、科学的に解明されていないが、災いを避ける「知恵」として日本各地に伝えられてきた。総務省消防庁も事例を収集しており、専門家は証言を集めて分析する必要があると指摘する。(高沢剛史)
◆鳥
「あれは前兆だったのでは」。現在も家屋の残骸が残る宮城県石巻市湊地区で30年以上暮らす阿部幸子さん(66)は、こう振り返る。
この5年間、阿部さんは週に5日ほど、夫を未明の漁港に車で送り続けてきた。震災当日の午前1時50分頃、玄関のドアを開けた瞬間、鳴き叫ぶカラスの声にぼう然となった。初めての体験だった。
暗闇の中で目をこらすと、公園で普段暮らす3倍近い約50羽が「ギャー、ギャギャギャ」と飛び回っていた。「こんな鳴き声聞いたことがない」。夫もけげんそうに暗い空を見つめていた。
阿部さんと同じ地区に住む佐藤よし子さん(60)は、3月11日午前10時から正午頃、上空で激しく争うような数十羽のトンビの声を聞いた。普段は穏やかに飛んでいるが、この日は「ビーッ」「ビビビ」などと、けたたましい声をあげていた。強い揺れが襲ったのは、約3時間後だった。
◆クジラ
震災1週間前の3月4日、茨城県鹿嶋市の海岸で、打ち上げられた小型クジラ54頭が発見された。同県大洗水族館(大洗町)によると、体長2~3メートルのカズハゴンドウで、同館の島田正幸・海獣展示課長は「遠浅の海に迷い込み砂浜に乗り上げたのでは」と推測するが、地震との関係はわからないという。
ただ、同様の現象は、今年2月のニュージーランド大地震の前にも確認されている。現地報道によると、同国南西部の島で地震の数日前、107頭のゴンドウクジラが乗り上げた。
◆因果関係不明
動物の行動と地震の関係は、科学的には未解明だが、いつ起きるかわからない自然災害を察知する「手だて」として、古くから継承されてきた。
総務省消防庁は各地の言い伝えなどを収集し、「全国災害伝承情報」として同庁ホームページで公開している。鳥の異常行動を巡る言い伝えは特に多く、岩手や茨城、千葉、山梨、愛知県などでは、「キジが騒ぐ(鳴く)と地震が起きる」と言われていた。宮崎県串間市には「カラスが騒ぐと地震が来る」という口伝も残されていた。
(2011年7月2日14時41分 読売新聞)
「地震の前にはナマズが騒ぐ」嘘かまことか昔からそんなことが言われています
すべての動物たちには生き残るために必要な感覚をもちます
それはそれぞれの動物たち固有のものであり
人間に理解できないのは当たり前このとなんでしょう
地震を予知するということだけではないとは思いますが
彼らの身体感覚で感じる確かな異変はほんの微細な事柄でも「次」を読んでしまいます
「動物的な勘」などといいますが
あるいは彼らにとっては具体的な将来の予見であるのかもしれません
身体のどこの器官でそれを感じているのかはとても興味があります
ひょっとしたら人間にもそういった機能があり
現代では活躍する機会もなくなりを潜めているのかもしれません
「科学的に見解明」とありますが
人間の科学が森羅万象のいったいどれほどを解明したというのでしょう
おそらく全宇宙の出来事のなかでほんの塵ほどのことしかわかってないのではと思うのです
偉そうに振舞う人類も鳥やクジラに頭を下げて尋ねてみるのもいいかもしれません
彼らが気持よく教えてくれるかどうか甚だ疑問ではありますが・・・
せめて自らの裡に耳を傾けてみたいと思うのです
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コメント
こんにちわ!
何だか、読んでいると、鳥肌が。。。
大震災の直前に、野生動物の異常行動って、
やっぱり、あるのですね。
カラスは、鳥の中でも、賢いと聞いた記憶が。
投稿: うさうさ | 2011/07/04 17:09
動物は多くの能力を持っているようです
人間が理解できないだけの話ですけどね
知性とそういった能力が比例しないところも面白いです
投稿: ひろ | 2011/07/04 19:56