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2011/05/02

リコンディショニング

Sq130
スポーツメディスン130

今月の特集は「リコンディショニング」

日本人にとって忘れられない日となった3月11日
未曾有の災害が東日本を襲いかかりました
今もなお続く余震、拡大が懸念される原発事故の問題
災害が確定しない中、少しずつ復興が進められます
今回のテーマは「復興」を人の身体で考えたそうです

単に元に戻すのではなく、今まで気づかなかった問題点を見つけだし将来に生かす
そういった発想で「リコンディショニング」が掘り下げられます
ケガには必ず原因があります
偶発的で不可避なものもあれば
運動時における身体の使い方で効率的でない動きやバランスを欠く動きの積み重ねが原因となる場合もあります
後者はケガが治ったとしても、同じ動作を繰り返すうちに当該部分に負担をかけ同じ過ちを繰り返すのは必然
こういうケースで必要なのは単なる治療だけではなく問題の特定と回避の方法が必要になってきます

「復興」という言葉には現状回復以上のよりよい状況を創り出す発想と作業が内在すると思うのです
そこには前例に拘束されない幅広い柔軟性に富んだ思考がないといけません
それくらいの意識がなければ従来慣れ親しんできたシステムを変えることなどできないからです
人は生活のすべてに慣れたやり方を持ちます
そうしないと労力は果てしなく消費されるからです
それ故、効率的なシステムを構築し、それに沿って営むことによりエネルギーの浪費を防ぐのです

しかしそのシステムに問題がないとは限りません
もし何らかの問題点があった場合直ちにそれを習性するのが当たり前なのですが、それができないのが人間の弱さかもしれません
見極めに要する時間はある程度必要だとしても実際に問題が発生したときにもなお間違ったやり方に固執するケースもあります
それくらい人は従来自分がやってきたやり方を変えるのを嫌がります

「覚悟」をもってシステムを再構築する
それが「リコンディショニング」の本質かも・・・
今月の特集を読んでそう考えさせられました

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コメント

今回の地震でいろんなことを考えさせられました。その中で今まで「依存」していたことから「自立」しないと広い意味で復興出来ないと感じています。その「自立」にはもちろん「覚悟」と多少の「弊害」が生じてくるでしょう。これは原子力だけの問題ではなく、我々治療家としての仕事でも同じだと思います。

投稿: 164@アクティブスタイル | 2011/05/02 09:26

まさにおっしゃる通りです

原子力のみならずその上に立って幸福を満喫していたという事実があります
再構築するときにそれらを白紙に戻してでもという決意がなければ前に進みません
いいとこどりでお茶を濁すと元の木阿弥になりかねません
まさに身体の営みと同じです

投稿: ひろ | 2011/05/02 10:23

お世話になります。とても良い記事ですね。

投稿: バーバリー トートバッグ | 2012/11/12 15:09

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