予定
動いていないエスカレーターを歩いたことがありますか?
普段は動いているので足をかけた段階で自動的に上に(下に)動きます
それで上手く歩幅や段差を合わせてくれるのですが
止まっているエスカレーターは違います
止まっているのでごく小さな段差から始まり徐々に階段の高さが変わります
これがいけません
普段と違うので予定が狂い違和感を覚えます
我々が普段上り下りする階段に比べると一段目・二段目の高さが均一でないため、いつもの階段を上るコツにそぐわないのと、「エスカレーターは動いている」という決めごとを脳の中でしているのに合わないことから発生する違和感のようです
何度も経験する動きに関しては脳の中で一定の運動プログラムとして記憶され、そのプログラムに従えば簡単にその動きができるという便利さがあるそうです
簡単にいえばマニュアル通りに動けば楽だけど、マニュアルからはみ出すととたんにわけがわからなくなるということみたいです
私も専門家ではないので難しいことはわかりませんが概ねそういうことだそうです
人の動作の中には最初からプログラムされていることにより
素早くスムーズな動きをすることが可能になります
ところが厄介なのが予定が狂ったときなんです
ぼんやり考え事をしながらでも階段を上がることはできますが
うっかりしているともう上がりきったのにもう一段あると勘違いして足を踏みしめたらあるはずの階段がなくて捻挫なんて場合もあります
予定していたとおりに筋肉をコントロールして足を動かします
足を上げるとき、着地するとき、それぞれの時点で力の加わりようが異なります
ところが予定していた動きと条件が違うと力の入れ具合変えなければなりません
でもそんなに簡単にいかないのが怖いところ
不意打ちで衝撃を受けたら筋肉は無防備の状態となり
本来持っているクッションの役割を果たせなくなります
筋肉が吸収できなかった衝撃は筋肉自体に襲いかかり、靱帯に許容範囲を越えた力が加わり、あるいは衝撃が骨にまで達することもあり得ます
こういうときの事故は無防備であるがために重いケガを引き起こしがちです
行動を予定することによって効率的な動きも可能なわけですが
ひとたび予測を裏切ると突然違和感を覚え
それにより警戒心を抱かせ注意を促しているようです
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コメント
止まってるエスカレーターは、気持ち悪いですね!
数段はん?あれ?の繰り返しです。
お尻がこそばいです。
なるほど、おっしゃることよくわかりました。
投稿: うどん好きのあゆ | 2010/11/08 08:19
あの気持ち悪い感覚は「いつもと違うから気をつけろ」という身体からのメッセージだったります
全力疾走で止まっているエスカレーターを駆け上がったら何人の人がケガをするでしょうね?(笑
投稿: ひろ | 2010/11/08 08:22
止まってるエスカレーター、よく歩きました。
香港ではよく止まっているのです。
違和感ありますよね。
一段の高さが低いんですよね?
階段の高さが変わるというのは気づきませんでした。
普段は特に意識していなくても、予定していた動きと条件が違うと力の入れ具合を変えてるんですね。
人間って凄いなと思います。
投稿: persian | 2010/11/08 18:12
私も昔、百貨店で勤務してたころ営業時間外は止まったエスカレーターを上り下りしてました
確か3段目までが不規則で違和感を覚えました
脳が過去の経験をパターン化して記憶し、そのマニュアルに沿った動きを再現することで容易にその動作をできるようにしているんですね
ホントすごいと思います
投稿: ひろ | 2010/11/08 19:21
こんばんわ!
動いていないエスカレーターですか。
故障してるってことかな。
違和感があるのって、怖いですね。
投稿: うさうさ | 2010/11/08 22:46
最近では電気代節約のため時間外は止まっているエスカレーターは多いですよ
あのおへそが持っていかれそうな違和感はなんとも病みつきになります(笑
投稿: ひろ | 2010/11/09 07:19