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2010/06/11

不安の正体

先日親知らずを抜いてきました
先月の半ばに大騒ぎの末、左下の親知らずを抜いたのですが
今回は最後に残った右下の親知らずを抜きました
前回は歯茎が腫れ上がり熱もでて急遽抜いてもらったのですが
今回は差し迫った緊急事態というのではなく
いびつに生えた親知らずがひとつ前の奥歯を圧迫し
いずれ悪影響を及ぼすであろうという予防的観点から抜くことになりました

前は痛くて辛くてたまらない状況で駆け込んだのですが
今回は痛くも何ともないので心の余裕があります
なのに前回よりもはっきりした恐怖心が募ってきました
まな板の上の鯉じゃないですが
治療台に座れば開き直れると思いきや
だんだん恐怖の度合いが高まります
二回目で慣れてきたはずなのに明らかに今回の方が不安なんです
力は入るわ、汗は出てくるわ・・・
もう少し若ければ泣きわめきたいところですが
この年になってアンパンマンの縫いぐるみを手渡されて
「怖くないよ~ 強いね~~」となだめていただいてもナニですから
恐怖心を押し殺しました
拳を握りしめながら・・・

歯を抜いていただいている間、ずっと思ってたんですが・・・
「不安」というのは将来の苦痛に対する予定的な感情であり
現在が無事平穏であればあるほど
将来起こるであろう苦痛との落差が生じ
今の幸福が失われることへの恐怖こそが不安の正体じゃないかと考えました
一回目に歯を抜いたときは、すでに化膿して熱もでて歯の痛みから食事も採れなかったほどでした
だから歯を抜くことの苦痛と比べるとたいした差はありません
むしろこの忌々しい歯を抜いてもらったらどんなに楽になれるか
そんなふうにさえ思っていたわけですから
将来に対する恐怖どころか、歯を抜くことに将来の幸福とすら感じていたのです
ここで不安が生じる余地はなかったのは当然のこと
しかし今回は現存する苦痛はなくい状況で
治療台に座ってこれから起きるであろう苦痛を想像したら不安に陥ったのです
冷静に考えれば麻酔をかけてもらってから歯を抜くのだから
激しい痛みはあるはずもなく
自分自身の想像によって不安を作り出していただけのことだったんです

なるほど! これが不安というものの正体だったんだ
そんなことをずっと考えながら治療中、気を紛らわせていた私でした
でも怖いもんは怖い・・・

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コメント

親知らず抜歯お疲れさまでした。
私も20代の時、次々と悪さしてきまして、全部抜きました。
もうこりごり

今朝ある番組で気象と身体の関係をやってました。
ドイツでは実際今日はこの地方では偏頭痛にご注意くださいとか身体の不調に対する天気予報があるんですって。
日本じゃせいぜい花粉が飛びますよ〜くらいでしょ。
でも、人間はこういう気象になると食欲が増すとか、気持ちが憂鬱になるとかかなりわかってきているそうで、やっぱり先生の言う季節の変わり目に患者が増えるの理論が科学的に証明できるんですね。

投稿: もんち | 2010/06/11 14:27

ホント。。疲れました(笑
やっぱりもうこりごりです

気温が30℃を超えると胃液の分泌量が半分程度になるとか
気圧の低い時は身体機能が低下するとか
専門的に研究されてる方も多く
これらの情報は医学的にも信憑性の高いお話です
決して私の思いつきの話ではありませんのでご信用くださいませ(爆

投稿: ひろ | 2010/06/11 14:46

こんばんは(*^^*)
ひろさん、大丈夫ですか??
歯茎がはれて、熱が!?
考えるだけで、辛いです(--;)

怖いもんは、怖いですよ(^^;)
妄想、想像がさらに恐怖を倍増させますし(汗)

とにかく、親知らず抜き、お疲れ様でした。
歯茎が早く上がりますように。
お大事にです(*^^*)

投稿: chipa | 2010/06/11 19:17

こんばんわ!
親知らず抜くのも、2回目になると、
慣れるどころか、経験からの恐怖が、
出るのでしょうね。
ほんと、お疲れ様でした。
早く、美味しい食事が食べられます事
願っています。

投稿: うさうさ | 2010/06/11 19:51

chipaさん

今回は当日、翌日ともに熱が出ることもなく無事過ごしました
自分でチョコチョコと頭を触って防ぐことができたのかもしれません
麻酔しているから痛くないはずなのにどうして怖がるのだろうと不思議でした
そのあたりの心理状況を分析している間にけっこう気が紛れました(笑
 
 
うさうささん

経験よりも抜く前の環境がずいぶん異なりましたからね
準備期間なしでどさくさ紛れで抜く方が怖くないようです

昨日から固形物を食べるようにしましたが
ここ3日間で1kg痩せました
こちらもどさくさ紛れで抜歯ダイエットです(笑

投稿: ひろ | 2010/06/11 20:19

お産と一緒やぁと思って読んでました。

うさうささんがおっしゃってますが、経験したからこその不安な気持ちやったんでしょうね。

私の場合ですが、一人目は、「入ったもんは、出さなあかん」って感覚が強くて怖さはありませんでした。
二人目は、すっかり痛みも忘れた9年後でしたから・・・
訪れる陣痛のたびに「あぁ!これこれ!!」と思い出して
次にくる痛みを思い出し分娩台で不安感はありませんでしたが、かなりうんざりしておりました。

投稿: うどん好きのあゆ | 2010/06/12 23:15

リアルなご意見ありがとうございました( ´艸`)プププ

で・・・
一週間後にチャイナドレスを着ることに不安はないわけですね(ドンと来い汗)

投稿: ひろ | 2010/06/13 07:44

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