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2010/04/01

子供の野球肘

整体といえば年寄りの行くところ
そんな誤ったイメージをお持ちの方も少なからずおられます
その実体はといえば比較的幅広い年齢層の方がおいでになられます
下は2~3歳のお子さんから、最高齢は97歳に方まで
年齢だけの話ではなく、訴える身体の悩みも様々
何でそんな子供が・・・?
疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう
実は高校生くらいまでで一番多いのはスポーツ障害
これが身体の出来上がっていない小中学生となればまだまだ身体の脆さは明白です


Sq119
スポーツメディスン119号


今月の特集は「子供の野球肘」
はっきり言って野球肘は軟骨に起こる器質的な障害が多く
その本質から我々のような手技療法には馴染みません
いつも言いますように我々が対象とすべきは器質的にはなんら損傷はないけれど、機能障害が出ている場合にのみ効果を発揮します
ところが軟骨が剥がれるなどという障害は手による施術でどうこうなるべきものではなく、基本的に整形外科で受診されることをお勧めします

今回の特集を読んで、本来門外漢である私が強く同意したのは子供の野球肘は大人が作り出した障害であることです
昔ほどではないにしろ子供たちの野球人気は高い一定レベルにあります
そこに集まるのは子供たちだけではなく管理者、指導者としての大人も大勢います
きちんとした勉強をされた大人ばかりとも限らず
昔とった杵柄という感じで前近代的なスポ根的な指導が多いのもまた事実
誤解のないように申し上げておきたいのは
スポーツには根性が不可欠であることには異論はありません
しかしながら根性だけですべての無茶なことを成し遂げられるというのは誤りです
むしろ困難なことは選手である子供たちにだけ押しつけて
自らは新しい知識を習得しようとする姿勢を見せない
指導者としての向上心に欠ける大人による指導により身体がパンクしてしまう子供たちが多いように思います
スポーツですからある程度のケガはつきものです
しかしながら誤った指導が原因で起こる障害に関しては何をかいわんやです

近年プロ野球でも球数の制限が問題になっています
議論の余地があるのは事実ではありますが
極端な投球数が障害につながることでは意見が一致しています
それにも関わらず才能もあり身体が出来上がったプロ野球選手がしないことを平気で小学生にやらせることは問題です
小学生の選手全員が体力的な資質を持っているとも思えません
無茶な投球数に耐えられる資質を持った選手はむしろごく一握りといっていいでしょう
それで飛躍的に伸びて素晴らしい成績を納めた選手はそれでいいかもしれません
反面、それでつぶれていってスポットを浴びることなく野球を辞めていく選手もいるという事実は忘れてはなりません
本当に子供たちのためになるベターな方法を考えた上での指導が将来的に必要とされるでしょう

本誌でも触れられていましたが
「モンスターペアレント」なる存在が取りざたされるようになりましたが
もし無茶な指導により取り返しのつかない障害が起きた場合
訴訟問題が起こる可能性も否定できません
管理者の過失が立証されれば、民事・刑事の責任も出てくることも考えられません
事実、熱中症で子供を死亡させた監督が業務上過失致死で立件されたという事件もありました
スポーツをやるに当たってこんなことはあるべきではありませんが
昔同様大人が強い権限をもって誤った常識を振りかざしていると
昔ではありえないことも起きないとも限りません

少なくとも子供たちには広く野球の素晴らしさを知ってもらい
大人になって野球をしなくなったときにもいい思い出がよみがえるようにしてあげたいですね

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コメント

おはようございます!
今、丁度、高校野球していますね。
昨日、見事に優勝校とエントリーしたチーム
旦那さんと二人、見事に散りました。
野球肘、傷めると、大変でしょうね。

投稿: うさうさ | 2010/04/01 09:21

自分の子供をプロにしようと考える親の中には中学までは投手をやらせない、というのもあるのだそうです。

野球ではありませんが大学の運動部の監督で主力選手以外の部員を「クズ」と呼んでいる人間もいます。

一人ひとりを尊重しないで将棋のコマのように考える大人の存在がスポーツ障害を生み出す元凶なのでしょうね。

投稿: 非常勤k | 2010/04/01 09:58

うさうささん

華やかにスポットライトを浴びる選手たちの影にケガで苦しむ選手も大勢います
同様に期待をかけたチームが敗れ人知れず泣く大人たちも多いようですね(爆
 
 
非常勤kさん

子供たちや学生のための野球ではなくて学校の宣伝ととらえての野球があるのも事実です
ビジネスだとしたら企業の論理が優先しますからね
そういうところはどっちもどっちという部分もあるでしょうけど・・・

投稿: ひろ | 2010/04/01 10:24

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