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2010/01/04

冷えと恒温動物

 毎年寒い季節になると忙しくなります。誰だって寒いのはいやなもんです。寒さをしのぐために服を何枚も重ねて着て、さらに手袋やマフラーも巻いて表に出なければいけないのですから大変なものです。それでも「寒い寒い」と言ってるうちはいいのですが、身体が冷えてしまうといけません。病気やケガにつながることもあります。急激に気温が下がったりするととたんに私の仕事も忙しくなります。「お風呂やカイロなんかで温めればいいんですか?」こういうご質問をよく受けるんですが、冬の寒いときには外部から熱を取り込んで温めるのが一般的な方法です。外傷があるとき以外は温めた方が楽になることも多いので私もお勧めしています。でもそれだけではいけないということを知っていただきたいのです。

 私たちが中学生のころ理科の授業で習ったのが「恒温動物」と「変温動物」。カエルやヘビは変温動物で冬の寒いときには冬眠して温かい春になると土の中から出てきます。夏になり暑くなると動きが活発になると教わりました。彼らには体温調節の能力がなく寒い時期になると代謝が低下し活動ができなくなるので冬眠をせざるを得ません。それに対して我々は哺乳類と鳥類は自らの体温を一定に保つ能力があり、熱の産出と放散をコントロールすることにより有る程度においては体温を一定レベルで維持できます。「恒温動物」と「変温動物」との詳しいことを調べてみるとかなり難しいお話になりそうなので、中学生程度のお話でご容赦ください。さて恒温動物である我々人間は体温を一定に維持するために皮下脂肪を蓄え熱の伝導率を下げています。体内の熱が外部に放散されすぎても効率が悪くなりますし、逆に外部からの高熱が容易に入ってくるようでは灼熱の太陽の下では危なくて歩いてられなくなります。

 とはいえ、冬の寒さは容赦なく体温を奪っていき、身体が冷えて体調不良を引き起こすケースが増えてしまうのです。腰痛館にお越しになられる方の多くはスポーツをされていません。いえ、スポーツどころか運動らしい運動をまったくしていない人が圧倒的に多いのです。こういった方々の身体機能低下に伴う障害の基礎になるのは運動不足。そうして筋肉の量が不足してしまい、熱エネルギーを産出する能力が低下し、冷えやすい身体へと変化していきます。簡単に言えば「衰える」というやつですね。しかも長年の積み重ねによる場合が多いので慢性化してしまうケースが多く、長期間にわたって施術をしてもなかなか改善しません。だからいくらお風呂やカイロで温めてもそれは問題の本質から少し違った対処法ということになります。一番大切なのは運動をすることにより代謝量を増やし、長期間続けることにより熱エネルギーを発生させる臓器でもある筋肉の量を増やすことのみが問題の解決に向かうベストな方法となるわけです。我々にできることといえば運動ができる程度にまで痛みを軽減することぐらいしかありません。

 だから外部から物理的に身体を温めるのはいいことなんですけど、伝導率も悪くなかなか深部までいきわたらないばかりか、問題解決のための手段としては本質的ではないのです。外部から温めることだけに頼ってばかりではいつまでたっても同じことの繰り返しになりかねません。もちろん痛みがあるのに無理をして運動されることは私の本意ではありません。痛みがマシになってから、あるいは治ってからでけっこうですから運動することで身体の中から温かい状態にしていただくのが一番の方法だと思います。少しずつでけっこうですから長期間続けてください。一年二年、五年十年・・・年数を重ねるたびに身体の変化をご実感いただけると思います。

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コメント

こんばんはー。

まさに今の私だ!と思いながら拝見していました(>_<)
慢性的な冷え性なので、今年は心を入れ替えて運動をしようと
心に誓いました!手頃なサイクリングから・・・(笑)

投稿: uni | 2010/01/05 21:17

失礼ながら年齢を重ねていくごとに体力もその分落ちていきます
できるだけ早いうちに気づいて早く実行していただきたいです

サイクリングでも一日30分程度だったらけっこういい運動になりますよ

投稿: ひろ | 2010/01/06 13:27

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