「歩行」と「脳」
人間という動物には実に多くの要素があります
特に人間だけというわけではありませんが
この世を支配する原理原則が当てはまると考えます
単純に心と身体を別々に研究したとしても
様々な分野の原理原則が人間に該当すると言うことは当然のことでしょう
しかしながらひとつの方面からのみの分析だけで一元的な理解もまた危険だと思うのです
この世に存在する森羅万象が複雑に絡み合い
人間にまつわる事実がすべて解明されるなぞ、数千年後にも不可能なんじゃないかと思うのです
せめてひとつの方向から偏った見方をして
わかったような顔をして「人間」というものに相対するのはやめておこうと考える今日この頃です
構造医学の創始者、吉田勧持氏が歩行について書かれた本です
物理学的な独創的な切り口から人間を分析し、構造医学を生み出されたのですが、私もいっときその独創性に惹かれけっこうはまって本を読んだんですわ
従来の医学では考えられない発想は面白いんですよね
逆にあまりにも強烈な個性もあってか、それ以外の要素と相容れない雰囲気も感じだし、次第に離れていったのです
私立文系の私には小難しかったのもありましたけどね
久々に読んだ吉田勧持氏の本はずいぶん印象が変わったような感じがします
昔に読んだ本は物理学的な考察がすべてで、それ以外の要素は排除されるような雰囲気も感じたのですが、ここでは心という要素にまで踏み込まれているのには驚きました
それでもやはり切り口は独特のものでとてもユニークで説得力がありますよね
特に骨格筋のポンプ機能について書かれたところは面白く
腓腹筋や大腿四頭筋などが多頭筋という形状になっている理由を「ふいご」に例え、血液に対するポンプ作用として説明されるあたりはさすがだと思います
逆に検証の乏しい一方通行みたいな仮説に首を傾げてしまうところもありますが、これもご愛敬かと・・・(笑)
まま。。こういう考え方もあるんだなと思って読めば面白い本だと思います
文字も大きく、写真や挿し絵もかなり大きくて非常に読みやすく1時間もあれば充分読んでしまえるのは楽ちんです(笑)
それでも主力部隊の書籍が2万円近くすることを考えたら、この本の1680円は妥当な金額かもしれません
しかも只今半額セール期間中ですから損をした印象はありません
貧乏な整体師は本のコスパまで計算してしまうのでした
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