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2009/10/12

脱力系ホームラン

おかわり君、「脱力系ホームラン論」で2年連続キングへ
西武・中村剛也インタビュー

■中村がホームランを量産する理由とは

 ホームランキングを独走している『おかわり君』こと埼玉西武の中村剛也選手に「ホームランの極意」についてインタビュー。それは脱力系ホームラン論とも言うべき独特の理論に武装されているものだった。


――埼玉西武のOBでもある清原和博さんは、どこまで飛ぶか。飛距離にこだわったと言いますが、飛距離にはこだわりがありますか

 はっきり言ってこだわりはないっすね。フェンスを超えればホームラン。一本は一本です。飛距離には、こだわりはないっすね。結果として遠くに飛んでいるだけなんです。そりゃ遠くまで飛べば気持ちいいですけど、ぎりぎりに超えても気持ちいいです(笑)。特別違った感情はないっすね。

――あなたのホームランは、天高く上がります。滞空時間が長く、独特の高い角度で美しい円を描きます。あのホームランの角度は、いつ、どこから生まれたんですか

 どこからですかねえ。小さいころから飛んでましたけど、ランニングホームランが多くてね。打球が上がるようになったのは高校生くらいですかね。

――きっかけや工夫があったのですか

 大阪桐蔭高のときに右の小指を骨折したことがありました。それをかばうために痛くないように振っていたら打球が上がるようになったんですよね。

――そう言えば、今も右手の小指を外していますし、打つ瞬間までほとんど右手に力を入れていませんね

 そのなごりですね。怪我してからは、そういう感じですよね。

――やはりボールの下を狙いスピンをかけることを意識していますか

 練習では、そこを意識していますよね。フライを打つようにしています。でも、試合になれば何も考えないようにしています。

――でも高校時代、打球をポンポン上げると監督に文句を言われませんでしたか

 あまり言われなかったですね。上がるけど、そのままフェンス超えていたんでね(笑)。
 
■「軽く振ってもボールは飛ぶ」中村が語る驚きの極意
――去年は46本塁打。今年は怪我で終盤ペースダウンをしましたが、中盤までのペースは昨年を上回っていました。ホームランを打つ極意がわかってきたのですか

 ありますね。思い切り振らんでも軽く振ってもボールは飛ぶ。それがわかってきたというか、感覚が出てきました。思い切り振っても、ファウルや空振りが多いんです。ホームランを打っているときは、軽く振っている感じなんです。

――とても軽く振っているように見えません。パーセンテージで言えば90パーセントくらいですか

 9割ならほとんど目一杯じゃないですか。そうじゃなく7割、8割で振っている感じですね。

――そんなに軽く? 何か、そこに行き着くポイントがあったのですか

 去年のどの試合かは覚えていないんですけど、自分で『ああ、アウトやな』と思った打球がスタンドに入ったことがあったんです。それは本当に軽くパンと合わせたくらいのスイングだったんです。『あんなんで飛ぶんか』と思ってね。それでもフェンスを超えたんで自分でもビックリしたんですよ。

――つまり「力まない」ということですよね

 僕は、力をできる限り入れたくないという考えなんですよ。あとはしっかりとポイントで打てばボールは飛んでいくということです。

――力を抜くという感覚は打撃フォームにも現れていますね

 そうっすね。一番、力を抜いて構えやすいところで構えています。大して研究なんかもしてないんですけど、試合、練習でやっているうちにできた構えですね。自分で一番ふりやすいとこというか……今がベストの構えなのかな。

――数字へのこだわりはいかがですか。日本記録の55本はもとより、背番号の60本をいつも周囲からは期待されていると思いますが

 意識してないというか……したくないっていうか。目標を持ちたくないんですよね。いっぱいホームランを打ちたい。ただそれだけなんで。

興味深いインタビューです
力を抜くことがホームランを打つ秘訣だとする中村選手
一般的には打球を遠くに飛ばすためには力いっぱい打つほうがいいような気もしますが、あえて7~8割で打つことをホームランを打つコツとするわけですから凄いような気もしますね
でも100%の力で打てばもっとホームランが増えそうな感じもするのに実際はといえばファールや空振りが多いというのは妙な話ですよね
これはどういうことかといえば100%で打つと使わないでいい筋肉まで使っていることに気づいただけのことなんでしょうね
100%の力を使い果たすといえば聞こえはいいですが、ひとつの目的の動作に対して推進力になる筋肉の働きがあると同時に、ブレーキになったり邪魔をする方向に動く筋肉までが働いてしまい肝心の目的を阻害すると考えなければなりません
「全力を尽くす」というのは美徳ではありますが、ことスポーツの動作になるといいこととはいえません
ブレーキを踏みながらアクセルを踏むというのはバカバカしいものです
ところが身体ってやつはこれを無意識にやってしまうもんなんですよね
世間一般で言う「不器用」ってことなんです

よく思い出していただきたい
トップアスリートの動きを見ていると力いっぱいの動作って意外とないもんです
むしろ力を抜いてサラッとした何気ないような動作からスーパープレーが繰り出されます
彼らがなぜ力を抜いているように見えるかといえば
ブレーキになるような筋肉は休ませておいて
本当に必要な筋肉だけを作動させているからそう見えるのです
いわば筋肉の分別がきちんとできているわけなんです

イチローのしなやかなバッティングも余分な力が抜けた状態で、鍛え抜かれた働くべき筋肉だけが獲物を狙うかのごとく目的を遂行するために作動するからです
もちろんあのクラスのトッププロはそれを意識レベルにまで理解して鍛え上げているからあのようなプレーが可能なのだと思います
その次のレベルになるとなんとなく無意識にどこを使ってどこを使わないかの分別をしているのだと思います
二流と呼ばれる人たちはもちろん無意識にできるときは偶然できて、できないときは長期間できない
きっとそんな感じなんだと思います
三流になると素質はあって以前そんな経験をしたことはあるけどどうやったらそうなるのかわからないなんて感じじゃないでしょうか?

どうすればそうなれるか?
重要な命題です
でもやっぱり練習を重ねてその感覚を自分でつかんで
さらに意識レベルにまで高めないといけないのが現実だと思います
でもひとついえるのはそうなりたいと具体的に意識しないといつまでたっても偶然できたというレベルを超えないとは思うんですけどね

大阪出身のおかわり君こと中村選手
長くトップの座に君臨してくれるといいですね

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コメント

本当に興味深い話ですね。
確かに、トップアスリートは、そういう感じがします。
練習を重ねてその感覚を自分でつかむまでが大変ですね。
中村選手、今後も楽しみですね。

投稿: persian | 2009/10/12 13:41

結局練習を重ねてコツをつかまないといけないのですが
いろいろ考えながら練習しないといけないということでしょうね
有効に力を抜くのは難しいことです

投稿: ひろ | 2009/10/12 14:30

大阪桐蔭高校は、練習で飛距離の出ない
竹バットを使っているとか。それでプロに
入っても木のバットへの対応が早いといわ
れています。

同校出身の西岡選手、平田選手、中田選手
もプロ入りして間もなく、中距離、長距離
打者としての才能を発揮しています。

中村選手は、お腹を中心に回転(失礼)し
ているので、ホームランの時のVTRは本
当に「しなやかな回転と手首の使い方」だ
けが目立ちます。

怪我さえなければ放置しておいても(失礼)
50本塁打をクリアしそうな気がしますね。

…高校時代のニックネーム「ナニワのカブレラ」
を覚えている方っているのでしょうか(笑)。

投稿: あっけ | 2009/10/13 00:30

さすがに強豪チームは目的のある練習をしているんですね
またそれに惹かれて集まる選手たちも並みの才能ではなさそうです

しなやかな回転はいかに余計な力が入っていないかの証明です
たぶん例の本にも同じようなことが書いていると思いますが、ネタ元はばらさないように・・・(笑

中村選手ももっと高いレベルに意識をすえたらもっと凄い選手になれるかもしれませんよ
「ナニワのカブレラ」とか「ナニワのゴジラ」とかいろいろいますね
「ナニワの春団治」という異色の存在もいましたなぁ(笑

投稿: ひろ | 2009/10/13 08:10

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