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2009/09/14

傷はぜったい消毒するな

子供のころはというと暴れまわっては擦り傷、切り傷を絶え間なく作っていました
あの時代は赤チンかヨーチンを塗ってもらうのが普通の一般的な治療
それでもあまりの回数の多さにそのまま放置しておくことも当たり前
「ツバをつけといたら治るわ」という上流家庭に育ったもんだから
天下御免の向こう傷をたくさん抱えて元気に走り回っていました

それでも上等な治療をしていただいたりすると
消毒をして薬を塗ったガーゼを当てて絆創膏を貼り付けていただいて
重症患者っぽい感じになり皆が同情してくれたりするとうれしかったもんです

Photo
傷はぜったい消毒するな 夏井睦

この本を読んでツバつけてほっといたら治るというのもあながち間違ってなかったのかななんて思いました
本の内容は創傷治療について従来の消毒させて乾燥させるという手法を真っ向から否定し、むしろ消毒の弊害を細菌の詳しい説明を中心に展開しているので説得力抜群
「ばい菌=悪者」という雰囲気的なものに立脚した従来の治療法に疑問を投げかけます

さてこの本のもうひとつの見所はパラダイム(ある時代や分野において支配的規範となる「物の見方や捉え方」のこと)という言葉に従来の考えを当てはめ、天動説と地動説の歴史的な事実と重ね合わせ厳しい批判を展開しているというところです
その内容が深遠にして哲学的な印象が強く著者が相当な論客であることを感じさせます

他にも化粧と皮膚の関係などは読んでいて怖くなりました
今まで化粧しなくてよかった(笑
生物進化と細胞のお話などそれぞれの項目で一冊の本が書けそうなほど雄大なテーマもあり
とにかく内容が濃く読み応えのある本でした

これからケガをしたらワセリン塗ってラップで巻いておこうっと・・・(笑

夏井先生の提唱されている湿潤治療に興味がある方はこちらのサイトもご覧ください
新しい創傷治療~消毒とガーゼの撲滅をめざして~

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コメント

はじめまして。編集部.Kといいます。
バイ菌=悪者→消毒付けてやっつける。という意識は、誰にも小さい頃から持っていますね。そこに疑問を持って実は…というのはなかなか受け入れににくそうですが、こうして一冊の本になって(しかも説得力もありそう)いると読んでみたくなりますね。しかもいろいろな視点から考えられそうですし。
「害虫の誕生」という本を最近見かけました。昔の日本に「害虫」という言葉はなかった、云々という話なのですが、普段当たり前と思っていることが、時代や国などからまったく考え方が違ったりと…当たり前と思っていること見直していきたいものです。となんだかバラバラな話になりました(すみません)
また、訪問しますね。

投稿: 編集部.K | 2009/09/14 09:10

はじめまして コメントありがとうございます

この本の面白さは治療法そのものもさることながら固定観念、既成概念の危うさを指摘しているところにあるんじゃないかと思います

「害虫」という言葉も好きではありません
人間本位の傲慢さが「害虫」という言葉に現れている気がしてなりません
「お前らのために生まれてきたんと違うぞ!!」
害虫諸君からクレームが来そうです(笑

できればいろんな角度から物事を見たいものです

投稿: ひろ | 2009/09/14 09:21

>>消毒をして薬を塗ったガーゼを当てて絆創膏を貼り付けていただいて
>>重症患者っぽい感じになり皆が同情してくれたりするとうれしかったもんです

分かります(笑)子供心ってそんなもんですよね。

化粧、怖いことがかいてあるんですね ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
化粧って、しないわけにはいかないので、最低限してるって感じです。
スッピンで歩けるほど若く美しくないので(爆)
ひろさんは生まれながらの男前ですから、化粧の必要はありませんねscissors

投稿: coply | 2009/09/14 17:10

子供のころは誰もかまってくれなかったもんでたまに同情してほしかったんです(笑
今は「同情するなら金をくれ」の世界ですdollar

化粧が皮膚に存在する有益な細菌までもを殺してしまいかえって肌荒れの原因になり
さらにその肌荒れを治すために別の化粧品を売るという指摘をなさっています

私だって美しくなりたい・・・・・( ̄。 ̄ )ボソ...

投稿: ひろ | 2009/09/14 17:24

こんばんは(*^^*)
なんだか、奥がふかそうな本ですね(--;)
普段から、化粧してなくてよかった(笑)

投稿: chipa | 2009/09/14 21:04

思った以上に内容の深い本でした
きれいになるための化粧品が回りまわって結果的に皮膚を壊してたなんてしゃれにならない話です

投稿: ひろ | 2009/09/15 08:05

本を読むと、キズを「よく洗い、石やゴミを取り除き、しみ出してくる液を活かしながら、たまった液体が感染源にならないよう排出したりしながら」消毒はするな
なんでしょうけど、中途半端に覚えた人がいきなりワセリンを塗ってきたりするとそれはそれで嫌かもしれません(笑)

投稿: t | 2009/12/29 06:33

とりあえず自分で体験してみようと思うのですが
幸か不幸かチャンスに恵まれません
おっしゃるとおりワセリンを塗られたときって気持ち悪いかもしれませんね

投稿: ひろ | 2009/12/29 08:06

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