応急処置
突然思わぬケガをしたときどうしたらいいか迷ったりします
そこへ専門家から(たいていの場合医師ですけど)適切な処置を施されるととても安心します
「これでもう大丈夫だ」
こんなふうに思うのも当然のことで
このままでおとなしくしておいたらいずれ治るだろうと思って当たり前だと思います
ところがケガが治っていく過程で期間を区切って方法を変えないといけない場合もあるんです
骨折や肉離れなど組織自体に損傷がある場合は当該組織が修復するまで安静にしなければいけませんが、捻挫などである程度の期間が過ぎ腫れが引き痛みが軽減してきたときには逆に少しずつ動かすことによって筋肉の強化と可動域の改善を図るための運動療法が必要になってきます
「RICE」
rest「安静」ice「冷却」compression「圧迫」elevation「挙上」
以前も肉離れのところで紹介した応急処置は外傷の応急処置の基本とも言われています
これらの応急処置の必要性はあくまでも初期段階に限られます
安静にするのは外傷を広げないため冷却、圧迫、挙上はそれぞれ血流を最小限にして止血したり腫れを少なくしたりするために行います
したがって外傷そのものが沈静化した後には、動かすという方向へシフトチェンジしなければなりません
「治る」というには元の通り動くということも含まれているのですから動かす練習も必要です
多少痛みが残るなかで可動域を改善するためにリハビリをするのですが
今まで痛みがないようにしていたのを、多少痛くても動かすというのには勇気も必要です
最悪のケースとしては捻挫した当初に関節を固定されて、そのまま半年たっても痛みが引かず、その後リハビリをすることもなく数年たって痛みが激しくなったという事例もありました
この場合最後の方の痛みは捻挫そのものの痛みではなく長期に及ぶ関節の固定により筋肉の伸縮性が失われたことが痛みの原因となります
もちろん専門家の指示ではなく応急処置だけを受けてあとは自己判断でなさったようですが、応急処置が唯一無二の治療法だと誤信されたことがその方の不幸だったのです
最初だけではなくある程度経過を見ながら医師の指示を受けていたらこんなことにはならなかったと思います
応急処置はとても大切ですが、そのときの状態によりその後の治療法もあることは知っておいていただきたいのです
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コメント
医師の診断を仰ぐというのは大切なんですね、やっぱり。
自己判断はダメですね。
投稿: coply | 2009/08/20 11:05
こういうケースでは基本的に医師の診断を仰ぐべきだと思います
素人判断はときとして完治を遅らせるケースもありますからね
投稿: ひろ | 2009/08/20 11:14
こんにちわ!
骨折や肉離れなどになると、吃驚しちゃうでしょうね。
朝、食器棚から、食器を出して、整理していたら、何と
左側のビスが1個外れていて、見事にがちゃがちゃ~と
落ちて、10枚以上も割れちゃって・・・。
とは言え、怪我もしなくて、よかったかなぁなんて、
自分を慰めてみたり(笑
投稿: うさうさ | 2009/08/20 12:31
覆水盆に帰らず・・・
こういときあとから悔やんでもケガも治らないし、お皿も元には戻りません
せめていいほうに考えてその後を楽しく過ごした方が得だと思います
投稿: ひろ | 2009/08/20 12:42
ひろ先生、こんばんゎ。(^o^)
私は、リハビリ通院する病院の
理学療法の先生達から
“我流厳禁”の掟を重々指導されているので
ここいらへんの話には強いですよ~。♪
応急処置が大切なのは勿論
その後のケアも大切なんですよね。
それぞれで症状や
それに伴う対処法なども異なるので
可能であれば、我流での自己治療は極力避けて
専門の知識や心得を持つかたの
アドバイスも受けながら
ご自身の症状の経過を
慎重に見極めてケアされることが
大切だと思います。♪
投稿: 薄野の舞姫 | 2009/08/20 23:45
私は、骨折も肉離れにもなった事ないのですが、これを読んで思い出したのは、帝王切開の出産の時の事です。
突然帝王切開になった訳ですが、最初は熱も出て、5月でしたが、とても暑い日だったと思うのですが、寒くて寒くて、暖房してくれてました。
お腹を切るという事は大変な事なんでしょうね。
痛み止めを打ちましょうと何度も言われましたが、すべて断っていました。
そういう事も落ち着いた頃、と言っても2日目とか3日目だと思うのですが、今度はトイレにも自分で行くようにと言われました。
つまり動きなさいというのです。
とても痛くて、時間をかけてベッドから降り、トイレに行ったら、今度はベッドに上るのが辛くて、何時間もベッドに腕と顔をつけ、床に座って寝ていました。
それがとっても辛く、なんでこんなに痛いのに、動くように言うんだろうと思っていました。
私が痛み止めも断るので、痛くないと思い、今度は動かす練習という事だったのかなと思いました。
でも後日談があり、ある日、やっぱり痛い思いしてトイレに行ったら、お腹の包帯がオレンジ色なのです。
お薬なのかなと思ったけど、部屋に来た看護婦さんに言うと、一度いなくなった看護婦さんが、お医者さんと走って、器具一式?を持って来ました。
傷口が開いて出血してたのです。
それから毎日、ただでさえ痛いお腹を膿を出すために押され、消毒されました。
お陰で、お腹の傷はひどいものです。
糸ではなく、ホチキスのような針でとめていたので、何事もなければ、傷はあまり目立たないはずだったのですけどね。
私は妊娠で16kg太ってたので、お医者さんは、傷が開いた原因は脂肪だと言っていました。
看護師の妹は、消毒をあまりしなかったんじゃない?と言ってましたが。
投稿: persian | 2009/08/21 01:35
薄野の舞姫さん
多くの専門家の意見を取り入れられてる舞姫さんだからこそのご意見ですね
ついつい自己判断でやってしまいがちですが
最短距離で治ろうとするなら専門家と二人三脚でやったほうが間違いは少ないですもんね
応急処置とリハビリはその目的も違いますからね
persianさん
実は専門家はおとなしくしていることと動くことのそれぞれのメリットとデメリットがわかっていてその葛藤の間でどちらを選択するかの判断に悩まされています
そのひとにとって一番いい選択をしようと考えるのですがなかなか思ったとおりにいかないのも現実です
難しいところですね
投稿: ひろ | 2009/08/21 08:05