反射と反応
学生時代少しかじった心理学の授業で最初のころに習ったのが「パブロフの犬」
犬に餌を与えるときに必ずベルを鳴らしてから与え
ある程度それを続けるとベルを鳴らしただけで犬は餌をもらえると思いよだれをたらすようになったという実験でした
これを「パブロフの条件反射」といい後天的な条件付けで一定の刺激に対して一定の応答をすると教わりました
「パブロフの条件反射」はあまりにも有名でそういう話は授業を受ける前から聞いたことはあったのですが、専門的にはこれを「パブロフの条件反応」と呼び、厳密には「パブロフの条件反射」というのは誤りだそうです
ここで何が違うかといえば「反射」と「反応」という言葉の違いです
どちらも似たような言葉なんですが専門的には両者の定義づけは異なるようです
「反射」というのは神経の伝達経路において脳まで達することなく脊髄の判断で命令を下します
それに対して「反応」というのは神経からの情報が脳まで伝わり脳から指令が下ります
この二つの言葉の差は脳まで情報が伝達されるかどうかにかかってくるか否かにより区別されます
むかし脚気かどうか判断するのに膝のお皿の下を叩いて膝が伸びるかどうかを見る「膝蓋腱反射」というのも伝達経路で脳まで達することなく脊髄で膝を伸ばすという応答を決定しているわけです
火傷をするような熱い物に触れたときとっさに手を引くのも反射です
反射というのは緊急の身体に対する危機が迫っている場合少しでも早く回避する必要があるため脳までいく時間を短縮したようですね
パブロフの犬の場合もとっさの危険を回避するというわけでもなくその情報が脳まで伝わっているから「反射」というのは誤りで「条件反応」といわなければならないみたいです
学生時代は反射と反応の言葉の違いなんて気にもしていなかったんですが
今の仕事で「反射」を利用した技法を使うようになって初めてその違いがわかりました
ちなみに私が小学生のころ宿題を忘れて先生に叱られたとき
「宿題はやったんですけど、おかあちゃんがノートを間違って捨てたんです」
とっさに出た言い訳は緊急の危険を回避するためのウソではありますが
これも「反射」ではなく「反応」のようです
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コメント
最後の危険回避はすばらしいですね(はなまる)
あー、私も条件反射って言ってました。
確かに反応と反射は違いますね、理容学校でも習いましたよ。
でも再確認、これからは威張って「パブロフの条件反応」って言いますよ!
これから娘の行動を観察してどれがどれに当てはまるか、やってみよう!
勉強になりましたー。
投稿: コングBA | 2009/07/10 14:48
ブログを書くとき必ずオチをつける
これも反射ではなく反応なのでしょうか?(笑
その違いを知ったのは学生時代でしたが、その意味を理解したのがこの仕事に就いてからです
数学の問題が解けたら鰯を一匹与えるとかなさってはいかがでしょう
我が家では実践しています(ウソ
投稿: ひろ | 2009/07/10 15:01
こんにちわ!
昨日、美味しいお刺身買ったので、また、
飲みました(笑
2人で5合は、ちょっと多すぎて、まあ、
酔っちゃいましたよ。22時就寝。
パブロフの条件反射、聞いた事あると、
旦那さんが言ってます。
ひろさんの「反射」ではなく「反応」、
笑えました。
投稿: うさうさ | 2009/07/10 16:19
おふたりで五合だったらちょうどいい量じゃないでしょうか?
犬も最後は餌をもらえずにベルだけで反応するという悲しい結末です
涙なしでは語れない実験です
投稿: ひろ | 2009/07/10 16:40
あまりにも有名なパブロフの条件反射ですが、そうですか、反射ではなく、反応なんですね。
私は、脳に行く前に反射的に動いてるのだと思っていました
投稿: persian | 2009/07/12 17:57
反射というのは決まったパターンだけしか使わないようです
私も全部は知りませんけど・・・
投稿: ひろ | 2009/07/12 18:30