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2009/03/17

火事場の馬鹿力

「火事のとき腰の曲がったおばあさんがタンスを担いで出てきた」
ずいぶんむかしにこんな話を聞いたことがあります
「火事場の馬鹿力」という言葉を説明するときの典型的なケースなんでしょうな
「だからお前もがんばって勉強しろよ!」
と説教されたような記憶が残っています
ところがそれから数十年たった今でも実際にそんなケースがニュースになった記憶がないんですよ
どうやら当時の大人に適当なことを言われたのかと世の中を拗ねていたら
まんざらそうでもないらしいんですよ

「最大筋力」という言葉があって
まさに筋肉のマックスパワーというわけです
普段の生活では半分も使っていないそうです
がんばって限界まで使っても8割に満たないとか・・・

もうひとつ「運動単位」という難しい言葉があって
「ひとつのα運動ニューロンとその運動ニューロンは支配するすべての筋線維のこと」だそうですが、簡単に言うとひとつの運動神経の命令で動く筋肉の組織の単位のことをいいます
一本の筋肉の中にはいくつもの運動神経が接続されそれぞれの信号(命令)によりひとつの筋肉の中でも動く部分と動かない部分があり、「動け!」と命令を下された運動単位が多ければ多いほど作動する箇所が増え、大きな力が出るわけです

だから命令の量によって「ぼちぼちがんばりや」とか「テキトーにしときや」とか「それいけ!やれいけ!」とか「やれ~~!!いてまえ~~!!」てな具合に力の入り具合が変わっていくんですね

それじゃあ、その気になって命令の量を増やし100%の運動単位が発動したら腰の曲がったおばあさんがタンスを担げるか・・・?
それができないんです
仮にタンスを担いだとしましょう
そのあとどうなるか?と考えれば結果は明白
それこそその後足腰が立たず寝込んでしまうでしょうね
筋肉がマックスのパワーを出したらオーバーヒートしてしまう筋線維も出てくるでしょうし、筋肉と骨を接続している腱が切れたりすることもあるでしょう
場合によっては骨のほうから剥離骨折してしまうことも考えられます
そうなってはたいへんなので身体の方でリミッターを設けているんですね
抑制をかけることにより身を守っているみたいなんです

ただいざというときだけそのリミッターがはずれ最大筋力が出ることもあるみたいです
ただしその後の結果は悲惨なことが待っていそうです

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コメント

食べる力も、「食べ放題の底力」があります。

投稿: うどん好きのあゆ | 2009/03/17 07:58

誰も言いはしませんが、皆納得しているはずです(爆

投稿: ひろ | 2009/03/17 08:07

危機にせまる時とかにパワーは発揮される時があるのですね。後がこわいようですね。
危機感ってないもんな~(’’;)ウーン

投稿: みさりん♪ | 2009/03/17 13:09

身体が金色に光りスーパーサイヤ人になって最大パワーが発揮されます
その後は体中痛いとこだらけ・・・

危機感。。財布の中を見たらいつも感じます

投稿: ひろ | 2009/03/17 13:21

こんにちわ!
「火事場の馬鹿力」って、耳にしますね。
ほんと、吃驚するくらいの力が出るようで。
危機感・・財布の中、(*゜Q゜*)ドキィー
我が家も、ふぐシーズンが終わり、毎日、
朝の11時には帰って参ります。
夏まで、厳しいお財布事情(笑
と言っても、今の時代、仕事があるだけで
良いと、思わなければなのでしょうかね。

投稿: うさうさ | 2009/03/17 14:02

シーズンによって忙しいときとヒマなときとがありますよね
サラリーマンしてたときは漠然としか感じてませんでしたけど
今は切実です(笑

こういうときこそ主婦の「火事場の馬鹿力」を発揮していただいて
経済難局を乗り切ってくださいね

投稿: ひろ | 2009/03/17 14:12

火事場の馬鹿力、最近、そのような事を聞きました。
が、具体的には覚えてません
おばあさんが、たんすを・・・とまでは行かなくても、あると思いますよ。

投稿: persian | 2009/03/17 18:30

国内にそんなニュースがなくてもバラエティー番組なんかで海外のネタはやってそうですね
ただそのときはすごいと思っても後から本人の身に何が起きるか心配になってきます

投稿: ひろ | 2009/03/17 18:44

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