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2009/02/17

肩甲骨と骨盤

ヒマなときに何の気なしに解剖生理学の本を読むことがあります
読みというよりながめています
考えることなしにボーっと見ているだけなんです
そんなときにふとひらめくことがあってそこからいろんな考えがスタートします
あるとき骨格系の図を見ていると面白いことに気づきました

Photo_2

「肩甲骨と骨盤って似てるよな」と感じたのです
正確に言うと肩甲骨と腸骨といったほうがいいんですけど・・・
仙骨は椎骨が癒着してひとつの骨となったのですから、これは背骨とみなします
そうしたら肩甲骨と腸骨はかなりの類似点があると思うんです
それぞれ代表的な扁平骨(ひらべったい形をした骨)ですし
またその端から手足が出ているんですよね
考えてみれば手と足と使い方が異なるのは人間だけで
それ以外の哺乳類は前足と後足ということで基本的に歩行の機能が第一義なんですから
似ているのはきわめて当然のことかもしれません

人の身体を勉強し始めたときは、まさに人間の身体として見ていて、その他の哺乳類とは異なったという認識すらなく、当たり前のように手足を別々のものとして捉えていたわけですね
ごく当然のことなのにそれだけ私の頭が固かったということなんでしょう

肩甲骨と腸骨の形が似ている理由が元々歩行機能のために存在するのならば
共通するのは骨格だけということはありません
むしろ歩行機能を果たすために付着する筋肉も類似していないとおかしいわけです
たとえば「中臀筋や小臀筋に対して棘上筋、棘下筋など」裏に回ると「腸骨筋に対して肩甲下筋」などがあります
もちろん全部が同じというわけではありませんが
こうやって考えてみると思わぬ類似点がみつかります
ひょっとしたら胸骨と恥骨なんて親戚筋じゃないか?なんて思ったりもします

ということはそこから発展して運動機能から見てみるとさらに面白いことも考え付いたりもします
犬や猫などの四足歩行を見ていると前足と後足は左右互い違いに出ます
(ラクダやキリンは左右が同時に出るそうですが・・・)
そうなれば「右手と左足」「左手と右足」が一対になって動くのが原則となります
人間が二足歩行となった今でもこれらの「対」が同時に動くのは四足歩行の名残だと考えられます

ひょっとしたら何かヒントになるのでは・・・
こんなことを想像しつつ人の身体を見てみると面白い発想も浮かんできます

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コメント

江戸時代まではなんば歩きだったらしいですね。

兵法にのっとった歩きでしょうか。

どういった利点があったのでしょうね

投稿: みさりん♪ | 2009/02/17 13:36

なんば歩きって面白いですよ
動きに回転がありません
ひねらない分筋肉の伸びが最大限に使えるみたいです
体重も容易にかけることができるので最小限のパワーで最大の効果をもたらすこともできる動きじゃないかと思っています

歩き方だけじゃなしに踊りでも
西洋のダンスは腰を回転させますが
日本舞踊や能あるいは盆踊りなんかの動きは右手と右足が同時にでます
「キレ」はありませんが滑らかな動きが可能です

投稿: ひろ | 2009/02/17 13:51

本当に、こういう事は考えた事もないですが、言われてみると似てますね。
興味がある人は、こうやっていろんな事に気づいて考えが発展していくのでしょうね。

私は、腰を痛めていましたが、マッサージに2回通って、その後いつの間にか治った(おさまった)と喜んでいましたが、昨日また突然痛くなり始めました。
今日は、マッサージしてもらうために早めに帰ろうと思ってます。

投稿: persian | 2009/02/17 18:55

普段から何気なく見ているとふとしたときにひらめくことがあります
そのほとんどがつまらないことなんですが
たまに目を見はるような発見もあったりします
 
痛みを感じる神経も「閾値」というボーダーラインがあってそれを超えるレベルになってはじめて痛み出します
ボーダーラインを切って痛みがなくなったとしても
ボーダーラインに近い状態だと何かの刺激で痛みがぶり返すこともあります
これをぬか喜びと申します(笑

投稿: ひろ | 2009/02/17 19:22

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